当たり前の事実に気づかず損をする人が多すぎる
■投資で失敗する理由を追究~損をする=高買安売
投資とは資産を増やすために行うことであり、その根本の意義に従えば、投資は本来儲けられるもののはずです。
しかし世の中には投資で損をする人があとを絶ちません。むしろ損をする人が大部分であるというイメージさえ持たれていることがあります。なぜ、投資で儲かる人と損する人がいるのか。書籍『株オタクの現役IFAが指南!本当に儲かる「株」講座』の講座2にあたる本記事ではその理由に迫っていきます。
私が思うに、投資の結果を左右するのは、投資先よりも、投資にのぞむスタンスではないでしょうか。
講座1の冒頭で紹介した父の絶対に損をする投資法は、メンタル面での脆さに起因するものでした。投資に対する取り組み方、思考のあり方に問題があったのです(関連記事『2億円が紙屑…「父は間違っていた」退職金で株始めた男の末路』)。メンタルの話なので実感が薄いかもしれませんが、投資の勝敗は小手先のテクニック云々よりも、思考で決まると私は確信しています。
まず極めて単純な考え方として、株で儲けるには安値で買って高値で売れば利益が出ます。逆に高値で買って安値で売れば当然のように損をします。
ごくごく当たり前な話なのですが、意外とこれをきちんと踏まえられていない投資家は多いのです。
株式投資で損している投資家は全員、高値でつかんでしまっています。高値にある銘柄というのは、その株が話題であったり、証券会社の推奨銘柄であったり、もしくは専門誌の「今週の銘柄」で特集を組まれている銘柄であったりするケースが多いです。
個々の銘柄ではなく株式相場全体でいえば、景気が良く株式市場は上昇を続け、週刊誌やテレビやインターネットで「100万円が1億円に」といった個人投資家のニュースが紹介されていたり、職場の同僚やご近所さんが株で儲かったという話を耳にしたりして「自分も投資ってやつをやってみようかな」というとき、手を出す銘柄は軒並み高値となっています。