実際に足を運んで自分の目で物件を確認せよ
物件選びのポイント(7)物件は必ず自分の目で見て確認する
今から数年前のことです。板橋区にある、地下鉄の駅から2分の物件を紹介されました。
物件の概要書を見たときは、都心なのに表面利回りが7.5%と悪くありません。土地も50坪くらいと十分な広さがあり、値段も1億円とこの場所にしては手頃です。
「これはいいかもしれない」と妻と見に行ったら、なんと対象物件の南側の駐車場にアパートを建設中です。このアパートが完成したら、紹介された物件は日が当たらずに真っ暗になることは間違いありません。
だから売り急いでいたのでしょう。
私は、紹介した不動産屋を「なんで、これを紹介するの」と叱りつけました。
もし、物件概要書だけで実際に見に行かずに決めてしまったら、大損害を被ることになっていたでしょう。
実際に物件を見ると、書面や画像とは違う印象をもつことも少なくありません。想像していたよりも道幅が狭く、どん詰まりの場所だった。川が近くにあって水害の可能性が考えられる。日当たりが悪くて暗い雰囲気など、嫌な感じがするときは、私なりの基準を満たしている物件でも絶対に手を出しません。
また、実際に自分で見に行くと、建物だけでなく周辺環境も確認することができます。
たとえば「閑静な住宅街」と書かれていたけれど、単に人気のない場所だったり、駅近でいいと思ったら電車の音がうるさかったりなど、実際に足を運ばないとわからないことはたくさんあります。
不動産物件は、どれだけ条件がよくても必ず自分の目で見て確かめることが重要なのです。私はできるだけ妻と一緒に見に行くことにしています。夫婦で気分転換になるのと、女性特有のカンや嗅覚が頼りになることがあるからです。
鳥山 昌則
税理士法人とりやま財産経営 代表
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