本記事では、収益物件の売買や仲介事業を展開する株式会社BRAVEの代表取締役・山部和孝氏が、同業だからこそ見えてくる不動産投資の実態について、投資家から寄せられた意見を取り上げながら解説していく。 ※本連載は、『投資会社トップが激白!業者が「投資家を騙す」30のワード 不動産業者のハナシは信用するな』(クロスメディア・パブリッシング)より一部を抜粋・編集したものです。

呆れた…コンサルの「見当違いすぎる発言」

ただ、忘れないでほしいのは、株やFX、はたまた物件の賃貸情報は、より多くの人に見てもらう必要があるということ。間口を広げないと意味のない情報だからだ。

 

対して投資用不動産売買情報は、高額ゆえに客を選ぶし、そもそもネットでの販売を第一には考えていないだろう。現に10億円の物件をインターネットで見て買う人を見たことがない。正直、プロのマーケットで売れ残った「ポンカス」物件をたくさん掲載して情報弱者が引っかかるのを待っているに過ぎない。プロが安いと思えば自分で買うやろ(笑)普通に。

 

そこまで言及して、まだ見る人がいるのだろうか。まぁ見る価値は多少残っていると思う。それは情報弱者のエンドさん(最終的な消費者)が拾ってくれる(買ってくれる)下限値を確かめることができることくらいかな? プロは情報収集にも使わないことを明記しておく。

 

もう一つ、レインズについても最近は知られるようになったので触れておく。先日あるコンサルが「投資家も宅建を取得して、レインズで物件情報を見て買うくらい本気でやるべき」と言っていた。それくらい力を入れるというのは反対しないが、力の入れるベクトルが間違っている。レインズを見て儲かるなら、全国に31万社ある不動産業者はみんな大金持ちになっているはず。

 

収益不動産なら立地、利回り、構造、築年数である程度価値が読み取れる。土地なら立地、面積、容積率、道路幅員、土地間口、用途地域で勝負が決まる。そんな情報を分析(計算)して判断するのが不動産投資。その情報が、レインズはちょっと多いというだけだ。

 

そして、レインズも元来の地主やエンドから委託(媒介)を受けた業者が情報をアップするから、やっぱり儲かるかどうかのフィルタリングは済んでいるのだ(転売できる物件なら、媒介業者→買取業者に速攻で情報は流れる)。

 

そうなると、答えはおわかりだろう。信頼できる業者を見つけて、自分からつながっておくと、どこかのタイミングで良い情報が得られるかもしれない。だって、お互い人間だから。そこを楽しめる人こそ、投資家向きだと思う。

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不動産業者のハナシは信用するな

不動産業者のハナシは信用するな

山部 和孝

クロスメディア・パブリッシング(インプレス)

投資会社トップが激白!業者が「投資家を騙す」30のワード 「一度大きく投資したらあとは一生楽して儲けられます」 「不動産投資で不労所得を得た私を信じて、ノウハウ通りにやれば成功します!」 など、不動産業者・コン…

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