地域有数の繁華街だが…駅前の百貨店跡地はどうなる?
「柏」駅は千葉県柏に位置する、JR常磐線(快速、緩行)と東武鉄道野田線の接続駅です。JR駅の1日の乗車人数は12.5万人ほど、東武駅の1日の乗降者数は14.8万人ほどです。
柏という地名は、河川や沼などの岸にできた港や船着場を表す「河岸場(かしば)」が転じたものです。河川沿いは、舟運により発達してきましたが、「柏」駅周辺の成長のはじまりは、1896年、常磐線の開通により「柏」駅が開業し、さらに1923年、北総鉄道(現東武野田線)が開業し、2路線の結節点となったことが大きいといわれています。1954年、東葛市から改称して柏市が誕生し、高度成長期を迎えると、東京のベッドタウンとして人口が急増しました。
さらに柏市が注目を集めたのは、2005年、首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス(TX)の開通に伴い、市北部の「柏の葉キャンパス」を中心に、産学連携施設を中心とした文教地区を形成。ショッピングモールやマンションなどの開発も活発化し、最近では『住みたい街ランキング』に顔を出すことも珍しくありません。
そして2015年、上野東京ラインの運行が始まると、「東京」や「品川」、「横浜」方面とダイレクトに繋がり、「柏」駅周辺の注目が高まりました。
駅周辺をみていきましょう。駅周辺は、東葛地区(千葉県の北西部に位置する松戸市、野田市、柏市、流山市、我孫子市、鎌ケ谷市の6市からなる地域)の中心的な存在として、発展してきました。1990年代後半~2000年代には、当時渋谷にいた女子高校生の間で流行していたブランドショップが柏にも出店。その様相が小さな渋谷のようだったことから、「東の渋谷」「千葉の渋谷」などと称されることもありました。
現在も変わらず、遠方から人を集める集客力をもった街です。東口にはビッグカメラが入る「SKY PLAZA」「ファミリかしわ」「柏マルイ」「イトーヨーカドー 柏店」、西口には駅直結の「柏高島屋ステーションモール」や「柏高島屋」などの大型商業施設が点在。また東口のデッキを降りると、正面に「柏駅東口駅前通り商店街」、その右手にはアーケードがある「柏二番街商店会」が続き、多くの飲食店や雑貨・服飾店などが並んでいます。
一方で懸念材料になっているのが、2016年に閉店した「そごう柏店」の跡地。東口直結という立地ながら、閉店以降、まったく活用されていないのです。第一駐車場にはタワーマンションの建設が決まっていますが、店舗跡地がどのような利用がされるのか。街の顔となる部分だけに、早期解決が待たれます。
「柏」は、お隣の「松戸」とライバル関係と語られることが多いのも特徴です。いまのところ、大手百貨店が撤退した「松戸」に比べて、遠方からの集客力もある百貨店が残る「柏」のほうに軍配が上がります。しかし都心から遠いのは「柏」。今後都心回帰が進むと人口減少が進み、街が衰退するのでは、ともささやかれています。
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