どこの街に住むかの選択は、仕事やプライベートに大きな影響を与える。さらに家賃が家計支出の大きなウェイトを占めることを考えると、居住地は資産形成までも左右するといえる。総合的に考えて住みやすい街はどこなのだろうか? 20代後半から30代前半の単身会社員の住み心地を考えていこう。今回取り上げるのは、JR東海道線などが走る「川崎」駅。

危険な薫りがする街から、買い物が楽しい街へ

「川崎」駅は神奈川県川崎市に位置する、JR東海道線、京浜東北線、南武線が乗り入れる駅です。川崎市の拠点となる駅で、1日の乗車人数は約21.4万人を誇ります。

 

川崎という地名は全国に数十ヵ所あります。その由来はだいたい同じで、「川前(=川に面した場所)」という意味。「前(サキ)」という表記がやがて「崎」となりました。川崎市の場合も、「川」は多摩川、「崎」は一帯のデルタ地帯を指しています。

 

そんな川崎ですが、江戸時代には東海道の川崎宿が作られ賑わいを見せていました。明治期に入ると次第に工場が増えはじめ、高度成長期には港湾部を中心に、日本を支える京浜工業地帯の要として発展を遂げました。一方で、ひどい公害で、社会問題に悩まされてきた過去も。

 

また川崎といえば、「川崎競輪場」や「川崎競馬場」があり、ギャンブラーが集まる街という印象が強いでしょう。さらに暴力団抗争の舞台になったり、違法な風俗店が集まるエリアがあったりと、どうしてもアウトローなイメージがつきまといます。

 

 

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しかし最新の『住みたい街ランキング』では26位と、ベスト30に入る健闘ぶり。いまや人気の街へと変化しているのです。その一因になっているのが、駅前の大規模な再開発です。

 

先陣を切ったのが、2002年、駅東側に誕生した「ラ チッタデッラ」。1987年に日本初のシネマコンプレックスと誕生した「チネチッタ」やライブホールを中心に、ショップ、レストラン、ウェディング場などを備える複合施設です。イタリアの小さな街をイメージして作られ、それまで歓楽街でしかなかった駅東側のイメージを一新しました。

 

以降、駅周辺で再開発が加速し、2006年には駅西口前の旧東芝川崎事業所の跡地に「ラゾーナ川崎プラザ」が誕生。当初は「ららぽーと」としてオープンする予定でしたが、当時の市長の強い要望で、現在の名前になったとか。280を超えるテナントで構成されるショッピングモールで、規模としては決して大きいものではありませんが、売上は全国でも有数です。それまで横浜に向かう途中の通過点でしかなかった「川崎」駅は、目的地へと変化しました。

 

一方、東口には前出の「ラ チッタデッラ」のほか、「アトレ川崎」や150店を数える地下街「川崎アゼリア」、ヨドバシカメラなどが入る「川崎ルフロン」 、東急ハンズなどの人気店が入る「川崎DICE」、PARCOが運営する「川崎ZERO GATE」などの複合商業施設が集積。また「川崎駅前仲見世通り商店街」など、大型商業施設の合間には商店街が広がっています。

 

「工場の街」から「買い物が楽しい街」へ。大きく舵をきったことで、「川崎」は住みたい街へと変貌を遂げています。

 

川崎の隠れ家的飲み屋街
川崎の隠れ家的飲み屋街

 

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