どこの街に住むかの選択は、仕事やプライベートに大きな影響を与える。さらに家賃が家計支出の大きなウェイトを占めることを考えると、居住地は資産形成までも左右するといえる。総合的に考えて住みやすい街はどこなのだろうか? 20代後半から30代前半の単身会社員の住み心地を考えていこう。今回取り上げるのは、京王線「調布」駅。

映画と妖怪の街「調布」再開発で利便性が向上

「調布」は、東京都調布市にある京王電鉄京王線の駅で、京王相模原線との分岐駅です。1日の乗降客は13万人強。京王電鉄の駅では「新宿」「渋谷」「吉祥寺」に次いで多く、近年、駅の地下化、それに伴う周辺の再開発により、乗降客は増加傾向にあります。

 

京王線
京王線

 

調布の地名は、昔の税金である租庸調の調(土地の特産物を納める)で布を納めていたことに由来します。「布田」や「染地」など、布に関わる地名が残るのはそのためだといわれています。

 

また同じように調に由来する地名といえば「田園調布」があります。以前、「調布市」は「調布町」と名乗っていたのに対し、田園調布一帯は「調布村」と名乗っていました。さらに1928年に町になる際には、「東調布町」と名乗っていたことから、元祖は現・調布といえるでしょうか。

 

そんな調布は、いくつかの顔をもつ街です。まず「映画のまち」。かつて映画の撮影所が多く集まり、昭和30年ごろまでは「東洋のハリウッド」といわれていました。その後、撮影スタジオが閉鎖されるなどピークは過ぎた感がありますが、いまでも「角川大映撮影所」や「日活撮影所」など映画関連の事業所が多く残っています。また近年は「映画のまち調布」として街づくりがすすめられ、「フィルムフェスティバル」などのイベントが催されるようになりました。

 

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さらに「水木マンガの生まれた街」としても知られています。もちろん水木とは、『ゲゲゲの鬼太郎』で有名な水木しげるさん。調布市に50年以上も住んだ名誉市民でもありました。「調布」駅近くの布多天神社の表参道にあたる「天神通り商店会」には、鬼太郎をはじめとした妖怪のモニュメントが置かれています。最近では、水木さんの描いた「アマビエ」(豊作や疫病に関する予言をする妖怪)の絵を、市が公開・提供したことでも話題になりました。

 

そんな「調布」駅は、2012年に地下駅となり、周辺で大規模な再開発が進められてきました。駅前には北口・南口ともロータリーがつくられ、すっきりとした街並みに。駅や線路の跡地には、2017年、3館からなる商業施設「トリエ京王調布」が誕生しました。C館には「イオンシネマ」が開業。「パルコ調布キネマ」の閉館で、一時、映画館のない街になっていた調布でしたが、再び、映画の街にふさわしい様相をみせています。

 

さらに駅北側には「調布パルコ」「西友調布店」など商業施設や飲食店が中心の商店街が充実。駅南側には「調布市役所」のほか、コンサートなどが行われる「調布市グリーンホール」、ホールや図書館などが併設する「調布市文化会館たづくり」など、行政機関や文化施設が集積しています。

 

もともと、駅周辺に商業と行政が集積した居住性の高い「調布」でしたが、駅と線路で南北が寸断され、利便性に欠ける点が短所でした。しかし駅の地下化、再開発により、駅周辺は一体となり不便さは解消。今後も駅周辺ではさまざまな整備が計画され、街の魅力はさらに向上していきそうです。

 

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