どこの街に住むかの選択は、仕事やプライベートに大きな影響を与える。さらに家賃が家計支出の大きなウェイトを占めることを考えると、居住地は資産形成までも左右するといえる。総合的に考えて住みやすい街はどこなのだろうか? 20代後半から30代前半の単身の会社員の住み心地を考えていこう。今回取り上げるのは、JRで「新宿」から4分の「東中野」駅。

再開発で生まれ変わった駅前…路地には昭和が残る

「東中野」駅は東京都中野区にある、JR中央・総武線(各駅停車)と、都営地下鉄大江戸線の接続駅です。JRの乗車人数は4万人強、大江戸線の乗降者数は2万7,000人ほどです。

 

駅の開業はさかのぼること1906年。「柏木」駅としてスタートし、1917年に「東中野」に改称しました。元々は、中央・総武線の各駅停車しか停まらない地味な駅でしたが、都営地下鉄大江戸線駅の開業によって、急激な変化を遂げました。

 

JR駅は東口と西口があり、大江戸線へは西口で連絡しています。駅西口を出ると、40店ほどの飲食店が軒を連ねる「東中野駅前飲食店会」通称「ムーンロード」。昭和の雰囲気が漂う通りに、生演奏のジャズなどが流れる喫茶店やサブカルチャー系のマニアックなバーなど、珍しい店も多くあります。

 

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さらに早稲田通り方面へ南北伸びている「東中野本通り共栄会」。地元密着型の個店で構成される商店街で、その脇には、2007年に竣工された地上31階建ての商業・賃貸住宅複合施設で、東中野のランドマークとなっている「ユニゾンタワー」が建っています。東タワーマンションにはスーパーや飲食店、スポーツジムなどもつくられ、エリアの利便性がぐっと向上しました。

 

西口に目を向けると、駅ビルの「アトレ」の小型バージョン「アトレヴィ東中野」。3階には、最近は街から続々と消えている書店があるので、重宝するでしょう。山手通りに面した駅前は新しくロータリーが作られ、洗練された雰囲気。タワーマンションに併設するスーパーは深夜1時まで営業と、帰りが遅くなった日でも安心です。山手通りから北西に伸びる600mの商店街「東中野銀座商店会」には、車が1台通れるかどうかの細い道に飲食店や病院、薬局、金融機関など、生活に密着した店が並んでいます。

 

駅周辺は再開発で変わりましたが、路地を1本入れば、これまでと変わらない閑静な住宅街が広がっています。

 

昭和な雰囲気が残る「ムーンロード」
昭和な雰囲気が残る「ムーンロード」

 

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