悪い米雇用統計でも日本株は大幅高…緊急事態宣言でどうなる?

かなりひどい米国雇用統計、そして、国内では「緊急事態宣言へ」というニュースで大幅下落も懸念された東京株式市場ですが、4月6日(月)の日経平均株価は大幅高となっています。東京都内の新型コロナウイルス感染者数の増加などネガティブなニュースは多いのですが、どう解釈すればよいのでしょうか。

米雇用統計はひどかったが、為替相場への影響は限定的

4月第2週の東京株式市場は、上昇してスタートしています。6日(月)になって、各メディアが「安倍首相、緊急事態宣言へ意向を固める」と伝えられていますが、宣言は遅かれ早かれ出るとの見方があったために、特に懸念する向きはないようです。

 

「緊急事態宣言」に関しては、実際に出されて、マーケットや世界の反応をみなければ、どうなるのかは、断言できません。ただ、突然出されるのではなく、1週間程度の間にだいぶ根回しが行われたため、地方自治体や医療関係者は準備が整っていると報じられています。

 

この土日も「実際に宣言が出されたら…」というニュースが散見されましたが、これを通じて多くの国民に対して理解が進んだと考えられます。

 

どうやら、実際に宣言が出されても都市封鎖が行われるわけではなく、「気をつけましょう」とトーンが一層上がるといった感じです。むしろ、経済対策や財政政策をダイナミックにやれるようになり、経済にはプラスと見る識者もいるようです。

 

4月第2週の東京株式市場は上昇してスタートしている。
4月第2週の東京株式市場は上昇してスタートしている。

 

マーケット的には、前週末3日(金)に発表された米国雇用統計が、相場にどう織り込まれるかが懸念されていました。雇用統計の結果はかなりひどいものでしたが、3日の米国株は警戒されていたほどは下げず、何よりも為替相場への影響が限定的となり、無難に通過したと解釈できそうです。

 

また、5日(日)のアメリカ・ニューヨーク州における新型コロナウイルスによる死者数が、初めて減少したことも、投資家の安心感につながっているようです。イタリアでもこの2週間ほどで最も少なく、スペインでは3日連続で減少、フランスは5日ぶりの低水準となりました。

4月第2週の日本株は横ばいで一進一退の展開か

とはいうものの、これでムードが好転し、株価が上昇していくかとなれば、そうでもなさそうです。

 

国内では新型コロナウイルスの感染者数が増えており、向こう1~2週間でアタマを打つかどうかがカギと指摘するアナリストやエコノミストは多いです。東京都内で1日当たりの感染者数が100人を超えたというのは確かに大きなニュースですが、これも遅かれ早かれ3ケタになるとみられていただけに、「これまでよりも、ここからどうなるか」が重要と考えられています。

 

米ドル円・60分足チャート 【提供:楽天証券マーケットスピードⅡ】
米ドル円・60分足チャート
【提供:楽天証券マーケットスピードⅡ】

 

従って、今週から来週の半ばあたりまでは、短期的な売買で上下に振れる程度の展開になりそうです。カレンダー的に、週末10日(金)の米国市場が休場となることも、海外トレーダーの様子見ムードを強めそうです。目先は決算などの個別のニュースによって振れることはあっても、トレンドになるような値動きは限られるかもしれません。横ばいで、一進一退のイメージです。

3月期の決算発表の時期を遅らせる動きが出てきた

マーケットの状況しだいでは、この模様眺めの様相が、ゴールデンウィーク明けまで続く可能性も出てきそうです。今週から来週にかけては小売セクターを中心に2月期企業の決算発表が相次ぎます。これに続いて、5月中旬にかけては3月期企業の決算発表が予定されていますが、ここにきて、決算延期というニュースが聞かれ始めました。

 

4月6日(月)のNHKニュースでは、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で、海外での業務が滞っていることなどから、3月期の決算発表の時期を遅らせる動きが相次いでいると伝えられています。具体名として、TDK、コマツ、ソニーなどが挙げられています。

 

仮に、終わった2020年3月期の決算数値を公表しても、新たに始まった2021年3月期の業績見通しを開示できない(あるいは開示を控える)企業も出てきそうです。これではマーケットの懸念点や警戒感を解くことはできず、投資家の買い意欲を削いでしまいそうです。

 

日経平均株価・日足チャート 【提供:楽天証券マーケットスピードⅡ】
日経平均株価・日足チャート
【提供:楽天証券マーケットスピードⅡ】

 

国内では、明日7日(火)にも経済対策の閣議決定がなされるようですが、この効果が出てくるのはしばらく先になるとみられます。補正予算についても、ゴールデンウィーク前の成立を目指す方針のようですが、実効性はわからないとの指摘も聞かれます。

 

見極める必要のあることが多く、大相場となった2月~3月とは異なり、当面は模様眺めの様相が強まって、トレンドの出にくい相場になるかもしれません。

 

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