株式売買のタイミングを見極める3つのポイント
株式市場にはたくさんの銘柄と情報があります。ネットを検索すれば、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析など、とても勉強しきれないほどの情報が見つけられるでしょう。しかし重要なことは、これらのなかから、あなたの投資スタイルに合ったものを見つけ、安定して利益を上げること、情報に振り回されないで、利益を上げ続けられるようになることです。
株で利益を上げるなら安いところで買って、高くなったら売る、これを繰り返せばいいということです。しかし現実では9割の投資家が株式市場で損をしています。株式投資の初心者もベテランも、いま一度、株式の売買のポイントを押さえておきましょう。
株式売買のポイントは、大きく3つあります。それは相場の地合、対象銘柄の需給、そしてあなたの投資期間です。
まず相場の地合ですが、世界経済や政治など、マクロといわれる視点から考える必要があります。世界情勢が不安定化していると、そもそも株式市場に資金が入りにくくなります。戦争になるかもしれない国にお金を預けるよりも、安全な国やゴールドなどの無国籍金融資産にお金が向かいます。
次に対象銘柄の需給です。これは非常に幅広いとらえ方があるため、投資家の考え方も千差万別です。たとえば、株式指標に採用されるような銘柄なら、先ほどの地合が個別銘柄の需給に直接的に影響します。一方、小型の新興企業なら、その銘柄や業界のテーマ性、ニュースによって、地合を無視した値動きをします。需給に関しては、投資スタイルの適正も大きく影響するので、しっかり勉強しましょう。
最後にあなたの投資期間です。株式市場には様々な情報が飛び交っています。投資家のなかには、他の人が知らない情報を得て利益を上げようとすることがあります。しかし、これだけ豊富な情報があれば、そんなことを考える必要はないといえます。
考え方を逆にして、あなたがどんな銘柄にどれくらいの期間投資するのか、しっかり考えてみてください。そうすれば、玉石混合の情報から、あなたの投資に役立つものが見えてきます。あとは、自分の方針がぶれないように投資を実行するだけです。
長年勝てないで、知識ばかり豊富な投資家はたくさんいます。しかし、株式売買の目的が儲けるためということを考えれば、余分な知識がなくても利益を上げられる事が重要です。このポイントを忘れず、売買を続けていきましょう。
「買いポイント」が上手だと損を出しにくくなる
株式売買をする場合、まず買う(ポジションを取る)必要があります。この買いを十分な準備なしに行うと、なかなか投資成績が良くなりません。理由は簡単で、利益を上げるイメージができていないと、わずかな含み損で損切りしたり、せっかくの含み益も欲張って利益確定し損なったりするからです。
特に初心者は、自分はうまくやれると思いがちですが、9割の投資家は、同じように考えて損失を重ねています。さらに、損失が重なると、元本を取り戻すまで意地になって売買を繰り返し、取り返しのつかない損失を出すことがあります。このような悪循環に陥らないためにも、買いポイントをしっかりと考え、利益確定のイメージを作ってからポジションを取りましょう。
買いより難しい「売りのポイント」
株の売買で最も難しいといわれるのが売り(ポジション解消)のポイントです。実は、自分の投資期間で適当な利益を上げることは、比較的容易にできます。しかし、その結果に心から満足できるかどうかは、別の問題になります。この満足感のコントロールができないと、売買を重ねるうちに売りのポイントがずれていくことになります。
実際、有名な個人投資家でも、売った後に株価が伸びるのを見ると、自分の売買プランは間違っていたと、悔しい思いをするそうです。それでも儲けを出せるのは、売買プランが利益で終えているからです。悔しいのを避けるために売買プランを変えてしまうと、利益が残らなくなります。つまり、儲かっても損をしても、悔しい思いをする覚悟が必要といえるでしょう。
この心構えができたところで、2つの基本的な判断基準を紹介します。
まずひとつ目は目標の損益で、ポジション解消するということです。ここでのポイントは損益です。利益確定だけでなく、損失もあらかじめ決めておくことが重要になります。損益の幅と勝率で、最終的に資産が増えていれば良いのです。
もうひとつは、カレンダーの区切りでポジション解消するということです。たとえば、週末や月末はポジションの持越しをしないで、現金化します。このメリットは、気持ちを引きずらないで済むということです。含み損益があると、休み明けの売買に心理的影響を与えます。そのせいで当初のプランと違う売買をしてしまうと、いつまでたっても売買が上達しません。
他にも、様々な判断基準が考えられます。あなたの資金と投資期間に合った基準を見つけてください。