ユニクロの2月販売が前年比プラスに…コロナの影響は限定的!?

衣料品販売店(アパレル)各社が発表した2月分の月次データによると、気温が高めに推移したことにより、春物が好調に推移したとのことです。好天が新型コロナの影響に勝ったと言えるかもしれません。一方、靴(シューズ)の販売は伸びませんでした。天候など事業環境は変わりませんが、売れ行きに違いが出た理由を考えてみます。

 

衣料品販売店(アパレル)各社が発表した、2月分の月次データがまとまりました。各社によって、20日締め、月末締めと違いはあるものの、新型コロナウイルスによる影響がどの程度あったのか、やはり気になるところです。

 

以下、各社ともに直近3カ月の前年同月比での増減を示しました。

2月の国内ユニクロは販売が好調だった

◆ユニクロ(国内)◆
・2月:既存店売上高0.8%増、全店売上高0.3%増 
・1月:既存店売上高7.9%減、全店売上高8.1%減
・12月:既存店売上高5.3%減、全店売上高5.5%減

 

まずは、ファーストリテイリングが発表した国内ユニクロ売上推移速報です。ご覧のように、2月になってプラスに転じています。同社の月次情報はメディアなどで最も注目度が高く、景気動向や、消費者のサイフの堅さ具合いを計る「モノサシ」として、参考にされるケースが多いです。

 

2月のユニクロは春物商品が順調に伸びた
2月のユニクロは春物商品が順調に伸びた

 

1月まではさえない状況でした。この冬は例年に比べて気温が全国的に高めであり、ユニクロに限らず、業界全体として冬物商品が売れなかったとの解説が新聞報道でも、よくみられます。事実、ユニクロについては会社側からのコメントも、1月までは「気温が高く推移したことから防寒衣料の販売に苦戦」とされました。

 

これが、2月になると、「春物商品が順調に立ち上がりました」となっています。例年ならば、2月はまだ寒い日が多いのですが、今年は高めの日が多かったように思います。これにより、春物商品が早めに動き始めたということなのかもしれません。

ユニクロ以外のアパレル各社も2月の販売は好調だった

◆ユナイテッドアローズ◆
・2月:既存店売上高1.8%増、全店売上高2.5%増 
・1月:既存店売上高2.8%減、全店売上高0.2%減
・12月:既存店売上高2.0%減、全店売上高0.1%減

 

◆ジーンズメイト◆
・2月:既存店売上高6.0%増、全店売上高1.9%増 
・1月:既存店売上高8.5%減、全店売上高4.4%減
・12月:既存店売上高13.3%減、全店売上高13.5%減

 

◆しまむら◆
・2月:既存店売上高4.6%減、全店売上高4.0%減 
・1月:既存店売上高9.9%減、全店売上高9.4%減
・12月:既存店売上高9.0%減、全店売上高8.5%減

 

◆ライトオン◆
・2月:既存店売上高10.0%減、全店売上高10.9%減 
・1月:既存店売上高11.9%減、全店売上高16.2%減
・12月:既存店売上高20.1%減、全店売上高22.7%減

 

続いて、ユナイテッドアローズなど、知名度の高い4社の販売状況をみてみます。すると、ユナイテッドアローズ、ジーンズメイトが、先に示しましたユニクロのようにプラスに転換していることがわかります。

 

しまむら、ライトオンは前年同月比でマイナスの状況に変わりはありませんが、下振れの幅は縮小しており、良いとまではいえなくても、悪くはなかった、もしくは改善していると言えます。

 

各社のコメントでは、「2月は新型コロナウイルス感染拡大によるマイナス影響はあったものの、冬物最終セールの拡大や中軽衣料を中心に春物の動きがみられました」(ユナイテッドアローズ)、「春物のトレンドアイテムを中心にティーンズ衣料や子供衣料が好調」(しまむら)とあります。

 

以上から、春物衣料の販売は好調だったとの結論に至りそうです。

 

◆ワークマン◆
・2月:既存店売上高27.3%増、全店売上高32.9%増 
・1月:既存店売上高21.1%増、全店売上高27.5%増
・12月:既存店売上高28.7%増、全店売上高36.5%増

 

参考までに、新業態「WORKMAN Plus+(ワークマンプラス)」が絶好調で、昨年あたりからテレビの情報番組などでもよく取り上げられている、ワークマンをみてみます。

 

ご覧のように、寒ければ冬物(防寒対策用)、気温が上がれば春物がキッチリ売れるということなのでしょうか。新型コロナでさえ、ワークマンの「牙城」を崩せないと言ってしまって、よいかもしれません。

 

会社側からは「寒暖の差が大きく防水防寒ウエアやウォームパンツなど防寒衣料が好調に推移」とありますが、実際に店舗を訪れると、何でも売れている印象があります。

 

シューズの2月販売は伸びなかった

◆ABCマート◆
・2月:既存店売上高3.2%減、全店売上高2.6%減 
・1月:既存店売上高0.3%増、全店売上高1.6%増
・12月:既存店売上高4.0%減、全店売上高2.4%減

 

◆チヨダ◆
・2月:既存店売上高0.6%増、全店売上高1.1%減 
・1月:既存店売上高2.1%減、全店売上高2.7%減
・12月:既存店売上高10.1%減、全店売上高10.8%減

 

最後に、靴(シューズ)販売の2社です。こちらは先に取り上げた衣料品(アパレル)各社とは違って、2月の販売は芳しくはなかったようです。

 

いずれも新型コロナウイルスの影響により、繁華街やショッピングセンター内の店舗を中心に販売が伸びなかったとコメントしています。

新型コロナの悪影響は、靴の販売店でより大きく出たか

ABCマートも、ユニクロも、高めの気温推移や新型コロナの影響を受け、取り巻く事業環境は同じなのですが、違いは何なのでしょうか。

 

あえて理由を探せば、以下のことが考えられます。

 

・新型コロナへの警戒で外に出かける機会が減り、新たに靴を買う必要性に乏しい。
・洋服は出かけても、自宅にいても必要なものであり、新型コロナは恐怖だが買いに行く。

 

なお、今年の2月はうるう年のため、営業日が1日多かったことは注意しなければなりません。前円の2月に比べて、1日分かさ上げされています。

 

3月も引き続き、新型コロナの悪影響が小売り各社には見込まれており、その動向を見逃せません。

 

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