株式投資最大の魅力は企業の「経営」に参画できる点
株式投資の魅力は、株式を保有することによって企業の株主になれる点です。通常、株主になると、企業の議決権を行使できます。議決権を行使できるということは、企業の経営に参画できることを意味しています。
自分が好きな企業や、好きな商品・サービスを手がける企業へ直接投資ができるのも、株式投資ならではの魅力です。個人の方が身近な企業への投資を考える際、普段の生活の中でも今まで以上にその企業の商品・サービスを意識するようになります。
たとえば、いくつかの企業が同じような商品を提供している場合、最も優れている商品を手がける企業に投資しようと考えます。あるいは、自分が株主となっている企業の商品・サービスを好んで利用するようになります。
こうした応援する気持ちを持ち、株主として企業の経営に参画できる点は、個人投資家にとっての醍醐味となります。
好きだから、商品・サービスが優れているから株式を保有して、消費者としてもその企業を応援する。このように、応援してくれる個人投資家に満足してもらえるよう、企業側も株主優待などの還元策に力を入れています。
業績が悪いにも関わらず株主優待を導入する企業も
ところが、最近の株主優待ブームを受け、企業側が株主優待で個人投資家を多く集めようという動きも目立つようになってきました。
業績に期待できる企業や、還元策として株主優待を導入する企業は問題ありません。しかし、業績が芳しくないのに株価を上昇させたいために株主優待を導入しよう・・・そんな思惑を持った企業がないとは限りません。本来は株主に満足してもらうはずの優待ですが、本末転倒になりつつある点を危惧しています。
株主優待を分析するポイントの一つに、企業が優待品のみならず、個人投資家へ向けた温かい対応ができているかという点も挙げられます。
個人投資家向けの情報を充実させ、明瞭な情報発信ができているか、投資家からの質問に真摯な対応をしているか、事前に確認しておくべきです。それらが実践できている企業は、株主を大切にし、ひいてはブランド、製品価値を高める努力を怠らないと考えられます。
株主優待を実施している企業であれば、どの企業でも安全に投資できるというわけではありません。優待を実施する狙いは健全か、安心して投資できる企業なのか、個人株主へ向けた対応についても分析が必要になってきます。