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一流の投資家が「投機」とみなす行為とは・・・
今回は、株式「投資」と株式「投機」をテーマとしたい。両者とも株式を買い、保有し、売却するという行為に違いはない。しかし、中長期で利益をもたらすのは株式「投資」である。最初に両者の違いを見ていこう。
まず、バリュー投資の祖といわれるベンジャミン・グレアムは、著書「賢明なる投資家」で以下のように記している。
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「投資とは詳細な分析に基づいて、元本の安全性と満足すべきリターンを確保する行為である。この原則を満たさない行為を投機と呼ぶ」
「投機家の最大の関心事は、株価の変動を予測してそれによって利益を得ることである。投資家の最大の関心は、適切な価格で取得して保有することである」
また、世界最高の投資家と称されるウォーレン・バフェットは、2000年の株主宛書面の中で以下のように伝えている。
「投機――すなわち、資産が何を生み出すかよりも、次の買い手がどれだけ払ってくれるかを重視した行為――は、法や道徳に反するものではなく、アメリカの精神に反するものでもない。しかし、チャーリー・マンガーと私はそのようなゲームをしたいとは思わない」
このように両者とも、株式の価値よりも、値動きを利用して利益を得ることを重視して株式を買う行為を投機とみなしている。
通常であれば株式の動きは「分からないこと」
では、なぜ両者とも株式「投機」を避けるのだろうか。
第一に、「分からないこと」に基づいて大切な資金をリスクにさらすのは賢明ではないということだ。値動きには、企業固有の要因だけではなく、景気動向や金融政策、市場参加者の思惑といったさまざまな要因が絡んでおり、その予測は困難である。つまり、通常であれば株式の値動きは「分からないこと」なのである。
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第二に、価値の裏付けのない価格がついた株を、値上がりに賭けて買った場合、損失を生むリスクが高いからである。実際の価値とかけ離れた高い株価がつくことは珍しくなく、しかもその状態がしばらく継続することもある。しかし、何らかのきっかけで株価の修正が起こり、株価が本来の価値に近づく時、高値でつかんだ株式は大きな損失を生むことになる。しかも、再び価値と乖離した元の株価に戻ることは合理的には期待しがたく、損失の回復は難しい。
一方の株式「投資」は、企業の価値を見極めることで、リスクを認識しながら、合理的な勝算を持って株式を買う、ということになろう。もちろん、株式「投資」が常にリターンを生むわけではないが、一つ一つ勝率の高い投資を積み上げることで、全体としては失敗を上回るリターンを生むことができるのである。
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