民泊をはじめる!…宿泊施設を運用する流れ
民泊をはじめる前に、最初に、どのような物件タイプで開業するのかを決めましょう。
1室、戸建て、1棟、自宅、二世帯住宅型、ゲストハウス型など、色々な中からあなたが好きなタイプを選びます。そして、賃貸と購入のどちらで取り組むかを検討します。
そのほか、資金繰りとして自己資金でやるのか、融資を活用するのかなどを検討します。物件購入であれば不動産融資を活用することを考え、賃貸であれば基本的に自己資金の現金でやる人が多いです。用意できなければ、政策金融公庫などで融資を打診するのもありだと思います。
宿泊施設を運用する流れはこのようになります。
サイトに物件を登録
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予約の問い合わせが来たら返信対応
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ゲストが到着して滞在
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チェックアウト後、部屋の掃除を行う
なお、これらは業者に委託が可能です。いろんなことをマスターするのには多大な時間が必要で、誰にとっても時間は有限です。経営者として、自分がやることと業者に任せることを切り分けて、効率よく進行していきましょう。
駅から物件までは「徒歩7分~10分」が理想的
・どれくらいの広さの部屋がいいか
初心者のうちは、広めの物件を選ぶのがおすすめです。1Kや1Rの部屋は民泊の競合も多いうえ、ビジネスホテルまでが競合相手となり、簡単には高い室単価が取れないので利益をあげるのが難しいです。狭い部屋になればなるほど高いスキルが求められます。具体的には50㎡以上あれば強いでしょう。
・アクセスの利便性
物件の最寄駅から主要駅までのアクセスがいいと、ゲストから選んでもらいやすくなります。距離的には遠くても、空港や繁華街まで電車で乗り換えなしで行けるかなどがポイントです。
駅から物件までは、徒歩7分までが理想です。都心であれば10分まで大丈夫です。ゲストはスーツケースを引いて来るので、駅から遠い物件は人気がありません。逆に、田舎の場合はそもそも車のお客様がターゲットなので、徒歩での距離は関係ないと思います。
・どんな場所がいいか
都市部や、繁華街の近く、観光地の近くであればなお良いです。地方にも需要がありますが、集客が強いエリアはやはり限られます。ゲストは、ネットで検索する際に地名を入れることが多いので(例「shibuya hotel」など)、知名度の高いエリアであれば検索してもらいやすくなります。逆に、高級住宅街などで日本人にとって価値が高くても、外国人に知られていないと選んでもらえなくなるので、そのあたりも考慮しましょう。
例として、「田園調布」は日本人にとっていいイメージを持つ地域ですが、外国人の方にとっては町の名前すら知らない場所です。
・和室と洋室どっちがいいか
どちらもありだと思います。和室の方が「日本風」を演出しやすくはなります。2室以上あるのであれば、洋室と和室を一つずつにするのもいいでしょう。
和室の場合は普通の布団ではなく和モダンにして、「和室にベッドを置く」のが効果的です。ゲストは和室で日本気分を味わいたいのですが、「布団」は硬くてリラックスできないとの意見が多く、使用感としては不人気です。日本気分と良質な睡眠どちらも兼ね備えているのが好評価な物件となります。
ただ、あくまでもきれいさが最重要視されるので、古い和室の場合には軽くリノベーションして、現代風な和室がいいでしょう。昔のままの古い状態というのはあまり人気がないです。
物件のタイプを決めたら、契約します。物件には、宿泊施設を開業するにあたって許認可をとる必要があるので、契約前に許認可がとれるか確認しておきましょう。契約した後から許認可が取れない物件だとわかっては、契約金を無駄にしてしまいます。検討している物件の資料をもとに、士業に相談しましょう。これを「事前調査」と言います。次回以降で詳しくお伝えします。