見栄を張らずに「自分の弱み」を理解してもらう
人間関係をスムーズにするための一つの要因は、自分の弱みを見せること。
誰にでも苦手なことがあるけれど、それを他社と共有することで親密な人間関係が構築できます。
1.はじめに
突然ですが、私の弱みについて。私は不動産投資を5年以上やっていますが、何を隠そう、極度の「方向音痴」であります。
子供の頃からずっとこの弱点を持ち続けていて、自分でいうのもなんですが、いわゆる「触角のない虫」の状態です。どんな道でも3回以上曲がると、自分の位置がわからなくなり、元に戻ることもできなくなります。そんな私が不動産物件を買うとき、日当たりはもちろん玄関や窓の向きとか駅や大通りの方角などを気にしても、まず頭が痛くなるだけです。
気になる場合は「日当たりはどうですか?」と不動産販売会社や管理会社の人に聞いて、それを信じるしかありません。
とはいえ私は建築・設計をするわけではないし、入居者のニーズに敏感であることのほうが最優先なので、たとえ方向感覚に疎くても、そのぶん、ほかの情報には敏感になっておこうと心がけています。
大切なことは、弱みを隠して見栄を張るのではなく、勇気を出して、時には開き直ってでも相手に自分の弱みをわかってもらうことです。その上で自分の強みを認識し、そちらを伸ばす、アピールするようにしたほうがよいのです。弱みのない人もいないし、強みのない人もいないのです。
ここで不動産投資の基本的な進め方に目を向けると、この強みと弱みを理解しておくことがより重要であることがわかります。
2.不動産投資の条件
不動産投資の勉強を進めていくと、まず自分の状況には関係なく、どういう物件を買うべきか、だんだん見えてくるかと思います。
たとえば
●資産価値が高いもの
●収益性が高いもの
●ずっと満室が維持できるもの
●売却しやすいもの
●次に融資を受けやすいもの
などです。
このため
●場所は1都3県に限る
●利回りが高い
●駅から近い
●築年数が浅い
●積算が高い
ということが条件になったりします。
さらに金融機関は
●オーバーローンを出してくれる
●金利は1%台
●融資条件なし
というところから借りるべき。
こういう知識を得てくると、だいぶ不動産のことが理解できてきたな、と思うかもしれませんが、実はこのレベルでは「まだまだ入り口に立っただけに過ぎない」といわざるを得ません。そんなに理想的な条件に合う物件や金融機関があったら、誰でも買いたいし、誰が買ってもうまくいきます。
自分に合った物件を、自分に合ったやり方で手に入れる
3.不動産投資ができる人
不動産業界で強いのは
●現金を持っている人
●資産がある人
●属性が高い人
です。
理想的な物件は、みんなこのような人たちに持って行かれてしまいます。
では、
●現金がない
●資産がない
●属性が低い
というような人は不動産投資ができないのか、というと、まったくそんなことはありません。
それどころか
●現金がたくさんあって
●資産も山ほどあり
●属性の高い人
は、特に不動産投資をする必要性も感じない人が多いです。
4.不動産投資家になるには「タイミングを逃さない」こと
見る目を養えば、私たちにもチャンスがある。その代わり、理想ばかりを追い求めていたら、少しでも不動産投資を行うのに有利な人にチャンスを取られるだけです。不動産投資を行うのに理想的な条件を持っていない人は、誰もが望む理想的な物件を買うことは難しいかもしれません。自分に合った物件を、自分に合ったやり方で手に入れる方法を考える必要があります。
そこからが不動産投資の始まり。自分に足りないものは何か、自分の弱点は何か、どうすれば物件が買えるのか。これを知ることで、結果がぐっと近づきます。
まず自分の弱みを知り、視野を広く持つこと。そして弱みは隠すのではなく、大いにさらけ出して、周囲の理解と共感を得る。そこに必ず突破口があります。
なかなか結果が出ないという人は、まだまだ自分の弱点を認識できない人ですね。
弱点から目を遠ざけていると、いつまでも理想を追い求めるだけだし、不動産投資の本質には近づけません。本当にいい物件というのは、所有した後に、自分が仕上げていくものです。
机上の知識ばかりを得て、購入時にあまりこだわり過ぎても、大して意味がないですね。まずは物件を所有してからが、本当の不動産投資の始まりです。本当に強い人間は、自分の弱さを受け入れ、前に進むことができる人です。