賃貸物件の入居者が求めるレベルになればいい
せっかく割安で物件を取得したとしても、リフォーム代が多額にかかってしまえば苦労も水の泡です。
そのため、高収益で賃貸業を回していくことと、安くリフォームを仕上げることは車の両輪の関係にあります。
わたしも数年前にセルフリフォームを実践しようと思い、3か月間みっちり習いに行ったことがあります。
そこで気づいたのは、リフォームをする際の注意点として自分で住みたいレベルにまでリフォームする必要はまったくないという点です。
そもそも、賃貸物件を探している入居者はそこまでのレベルを求めていないのです。
よくやってしまいがちな無駄遣いが、1か所、集中的にフォームするとリフォームしていないところが逆に目立ってしまい浮いて見えてしまうので、それを隠そうとしてリフォームの範囲が際限なく広がってしまうことです。
リフォームの目的は入居者を付けることです。
あくまで入居者が付いてくれればそれでいいので、リフォームを行う範囲は必要最低限で大丈夫です。
特に戸建てであれば賃貸需要が高いですから必要最低限にリフォームを行い、もし、必要であれば入居者の方で自由にやってもらうという方法でも良いと思います。
そして部屋全体に清潔感を与えたいなら、基本色は白をお勧めします。
木部の柱も壁紙も天井もすべて白にすると実際の平米数よりも広く感じますから、入居者さんも気持ちよく住めるでしょう。
もし、外壁が痛んでいれば直さないと建物全体の持ちに影響するので修繕すべきだと思いますが、リフォームの基本的な考え方として、外側にお金をかけるよりも内装にお金を回した方が客付けの反応は良いという傾向があります。
そのため、建物のエントランスを豪華にするよりも部屋の中をクッションフロアーからフローリングに変更したり、一部分にアクセントクロスを使ってあげたりする方が入居者は喜んでくれます。
もし、時間に余裕がある方であれば、戸建ての外壁塗装はセルフリフォームで仕上げるのも良いでしょう。
ペンキは素人でも思ったより簡単に塗れます。
管理会社でなく直接「職人」に依頼したほうが断然安い
もし、業者に依頼するのであれば、管理会社経由ではなく直接、職人に依頼した方がずっと安く済みます。
以前、アパートの屋根の葺き替えの見積もりを取った際、管理会社経由の見積もりは400万円でしたが、自分で職人を見つけて直接依頼した際の見積もりは80万円でした。
修繕の内容はまったく同じなのにもかかわらず5倍の差です。
わたしは大きな修繕がある場合は必ず業者を探して、直接依頼を行っています。
リフォームを安くあげる方法は、リフォームの仕方を工夫する必要がある点と、職人に直接依頼するという点が大きな比重を占めると考えています。
そして、リフォーム業者や職人と対等に話すためにも、サンゲツ、シンコールあたりで見本帳を請求し、手元に置いておくと良いでしょう。
見本帳を見ながら、品番をチェックしつつ「アパートの屋外廊下の補修工事をするなら、ノンスキッドのPM-980シリーズ以外なら大丈夫ですよね? 接着剤はエポキシを使って欲しいのと、端部は変成シリコンの方が接着強度が強いのでそちらを使ってもらえますか?」などといいながら、さりげなくサンゲツの品番を出して話をすれば、こんなはずじゃなかったということにはならないはずですし、相手も「この人、素人じゃないな・・・」と思い、手抜きをせずにきっちり施工してくれるかもしれません。
加えて、遠隔でリフォームを依頼する際にも、同じ見本帳を見ながら話が出来るので、話が早いですし相手も安心して話ができるでしょうから、とても役に立つツールになります。