今回は、中国株のハンセン指数採用銘柄のひとつ、「電能実業」の企業情報を見ていきます。※本連載は、亜州IR株式会社が編集・発行した書籍『中国株四半期速報 2018年夏号』の中から一部を抜粋し、中国株の基礎知識とハンセン指数採用銘柄に選ばれた企業情報を15社ご紹介します。

 

<会社概要>

本社               香港夏愨道 10号 和記大廈 19楼 1913至 1914室

設立年            1889年

上場年            1976年8月16日

決算期            12月

従業員数         11人

経営者            主席 霍建寧

 

[図表1]株価チャート

[図表2]企業情報

17年、長江インフラと共同で豪DUETグループを買収

長江和記実業(1/HK)グループの電力部門。14年11月に分離上場した港灯電力投資(2638/HK)を通じ、香港で電力事業を展開。香港島、ラマ島に発電所を保有する。海外進出にも積極的。11年に香港電灯から社名変更し、欧米や中国本土などで幅広く事業展開する。これまでに豪シティー・パワー、豪オーストラリアン・ガス・ネットワークス(旧エンベストラ)を買収したほか、英ノーザン・ガス・ネットワークス、加トランスアルタ・パワーなどに出資。

 

17年5月には、長江実業集団(1113/HK)、長江インフラ(1038/HK)と共同で豪インフラ会社DUETグループを買収している。非公開化計画が白紙に。15年9月、長江インフラによる完全買収計画を発表したが、株主の承認を得られずに断念した。

 

17年12月期(本決算)は10%増収、30%増益。買収効果で利益が押し上げられた。同社は16年7月、カナダのハスキー・エナジーから同国西部の石油パイプライン権益を取得。17年5月には、前述のように長江実業集団、長江基建集団と共同で豪DUETグループを買収している。

 

また、不動産売却による一時利益の計上も寄与した。エリア別では、豪州事業の利益貢献が42.7%増の13億8800万香港ドル、カナダを含むその他エリアが19.1%増の5億9300万香港ドルと堅調。半面、英国事業は苦戦した。英ポンドの下落が響き、同事業の利益貢献は14.7%減の37億9000万香港ドルに縮小している。香港の港灯電力投資についても、利益貢献が7.2%減の11億1500万香港ドルに低迷した。

前年に比べ、売上高・純利益ともに増加

[図表3]連結業績

 

[図表4]資本構成図

 

[図表5]主要業務(売上比率%)

[写真]本社

 

●発行済株式総数(百万株)

2,134.26(100)

中国株四半期速報 2018年夏号

中国株四半期速報 2018年夏号

亜州IR株式会社編集

亜州IR株式会社

合計460社もの中国株の情報を収録し、最新の業績内容もカバーしています。出資動向を図示的にまとめた「資本構成図」などにより、銘柄を研究する上でより理解が深まる一冊です。

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