今回は、中国株のハンセン指数採用銘柄のひとつ、「恒隆地産」の企業情報を見ていきます。※本連載は、亜州IR株式会社が編集・発行した書籍『中国株四半期速報 2018年夏号』の中から一部を抜粋し、中国株の基礎知識とハンセン指数採用銘柄に選ばれた企業情報を15社ご紹介します。

<会社概要>

本社        香港中環徳輔道中4号渣打銀行大厦28楼

設立年    ―

上場年    1954年

決算期    12月

従業員数 4,643人

経営者    主席 陳啓宗

 

[図表1]株価チャート

 

[図表2]企業情報

香港繁華街に商業施設、オフィスビル、住宅等を保有

中環、金鐘、銅鑼湾、クオリーベイ、尖沙咀、旺角など香港繁華街に商業施設、オフィスビル、住宅、工業ビルを保有する。商業施設では、「Fashion Walk」「雅蘭中心(グランドプラザ)」「家楽坊(ギャラプレイス)」が有名。ほかに、ホテルやサービスアパートメントも運営し、傘下の格蘭酒店(グランド・ホテル)集団を通じて「雅蘭酒店(エアーランド・ホテル)」「康蘭居(コーンヒル・アパートメンツ)」を手がける。92年に中国進出。上海で「恒隆広場(プラザ66)」「港匯恒隆広場(グランドゲートウェイ66)」を開発した。以後、天津、武漢、瀋陽、済南、無錫などにも複合商業施設を建設した。

 

17年12月期(本決算)は14%減収、31%増益。引き渡しを終えた物件が少なかったことで、売り上げは2ケタ減を強いられたものの、投資用不動産の再評価益を計上したことにより増益を確保している(前年は評価損を計上)。同評価損益を除いたコア利益ベースでは、13%減益とさえない結果だった。

 

部門別の売上高は、不動産販売が35.7%減の34億2000万香港ドルに縮小。前述のように、今期は売り上げ計上した物件が前年より少なかった。うち高級マンション「浪澄湾(ザ・ロングビーチ)」は16年に436戸を売り上げたが、17年は226戸にとどまっている。主力の賃貸部門も伸び悩む。部門売上高は0.5%増の77億7900万香港ドルにとどまった。エリア別では、香港で2.1%増の38億2100万香港ドル、中国本土で0.9%減の39億5800万香港ドルだった。

前年に比べ売上高は落ち込むが、純利益は上昇

[図表3]連結業績

 

 

[図表4]資本構成図

 

 

[図表5]主要業務(売上比率%)

 

 

[写真]「恒隆広場(Plaza 66)」(上海)

●発行済株式総数(百万株)

4,497.58(100)

中国株四半期速報 2018年夏号

中国株四半期速報 2018年夏号

亜州IR株式会社編集

亜州IR株式会社

合計460社もの中国株の情報を収録し、最新の業績内容もカバーしています。出資動向を図示的にまとめた「資本構成図」などにより、銘柄を研究する上でより理解が深まる一冊です。

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