今回は、確認ラインの引き方について解説します。※本連載では、投資顧問会社「林投資研究所」代表取締役・林知之氏の著書、『東証1部24銘柄でらくらく2倍の低位株選別投資術:とにかく29のルールを守るだけ』(マイルストーンズ)の中から一部を抜粋し、「低位株選別投資術(FAI投資法)」で勝つための29のルールを解説します。

「相場の先行きを当てたい」と安易に線を引いてはNG

【ルール 12

6~12カ月(またはそれ以上でも)の上げ下げが90度前後のとき、その下げトレンドを上抜く陽線は上げの第一歩

 

言葉だけ読むと、よくわからない。これも、図で説明していくことにしよう(図表1)。

 

[図表1]下げトレンドを上抜く陽線

 

これまでに、W型、M型、三角形といった底の型を紹介した。

 

しかし、これら説明に都合のよい型になるとは限らない。長期間、はっきりしない動きを続ける底もある。そして、このはっきりしない底からの兆し陽線を、ひとつの型として見出そうというわけである。

 

図表1の値動きで、最後のほうに約90度の角度の上げ下げトレンドが見える。このラインの下げの部分を上抜く陽線が、兆し陽線となるわけである。第5回で説明したように、明らかに傾向の変化と見られる陽線、というわけだ。

 

ルールにある三角形やボーダーラインを見るために、チャートに線を引く。その引き方を、あらためて説明しておきたい。

 

第2回でも説明したが、安易に線を引いてはいけない。「相場の先行きを当てたい」という気持ちから、ついつい答えを求めて線を引いてしまうのだが、カンタンに引ける線は意味をもたない。わざわざ線など引かなくても明確な場合のみ、「ラインがある」と認識できるのである。

 

<線は最低3点が必要>

前述した通り、2点間で線を引くのならどこにでも引けてしまう。

 

<鉛筆で薄く描く>

チャートは、余分な情報をできる限り排除し、慣れと感覚で見ることが重要である。線は、できる限り描かずにおきたい。とりあえず練習で描いてみないとわからないが、いつでも消せるように、また線が視覚的に強くなりすぎないよう、薄く鉛筆で描くべきだ。

 

そして、自分の引いた線を疑いながら何度も見直すことである。最初は、引いてはいけない線を引いてしまうはずである。

 

[図表2]ダメな線の引き方

 

<ヒゲを無視しない>

ヒゲの部分も、実際の値が動いた範囲である。ヒゲを無視して線を引いてはいけない。やはり、勝手な線ができてしまうからである。

「抜けたら大きく上昇する」可能性を示すラインとは?

【ルール 13】

ボーダーライン(切り上がり三角形の上辺)を超えたら5円上抜きをみて買い

 

三角形の上辺で、非常に強力なものを「ボーダーライン」と呼ぶ。強力とは何か? 期間が長くて何度も接点がある、つまり「繰り返し挑戦しているのに抜けない」ラインだ。「抜けたら大きく上昇する」可能性を示している。例外的に順張りで買ってよし、ということだ。

 

期間が長く接点が多ければ、多少の凸凹は当然ある。この場合は、少しくらいなら、ヒゲを無視して線を引いてもOKである。

 

[図表3]三角形になっていない例

 

[図表4]きちんとした三角形の例

本連載は、林知之氏の著書『東証1部24銘柄でらくらく2倍の低位株選別投資術:とにかく29のルールを守るだけ』(マイルストーンズ)から一部を抜粋したものです。掲載している情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。投資はご自分の判断で行ってください。また、本連載を利用したことによるいかなる損害などについても、著者、版元、および幻冬舎グループはその責を負いません。

東証1部24銘柄でらくらく2倍の 低位株選別投資術

東証1部24銘柄でらくらく2倍の 低位株選別投資術

林 知之

マイルストーン

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