今回は、相場が「新高値」をつけた際の対処法について解説します。※本連載では、投資顧問会社「林投資研究所」代表取締役・林知之氏の著書、『東証1部24銘柄でらくらく2倍の低位株選別投資術:とにかく29のルールを守るだけ』(マイルストーンズ)の中から一部を抜粋し、「低位株選別投資術(FAI投資法)」で勝つための29のルールを解説します。

新高値→大きく上昇→飛びつき買いOKは短絡的⁉

「新高値をつけたら買いである」という経験則を、聞いたことがあるだろう。しかし「新高値」といっても、どれくらいの期間で見た新高値なのかが問題である。図表1のように新しい傾向と認められる場合は、上昇がしばらく続くことを示唆している。

 

[図表1]新しい傾向示す新高値

 

しかし、

 

【ルール 24

10年またはそれ以前の高値でも、それを抜いて新高値をつけたときはいったん売り

 

は、月足で見た一定期間以上の上げによって、過去の高値水準まで到達したということだ。その傾向が終了した、少なくとも終了しそうであると判断し、手を空かせて様子を見るのが賢明である、ということになる(図表2)。

 

[図表2]過去の高値水準に到達した新高値

 

一般にいわれる

 

新高値→大きく上昇→飛びつき買いOK

 

というのは、時間の経過を無視した短絡的な定義であるうえに、売買の戦略を含まない表現でしかない。

 

【ルール 27

いったん利食いしたあと買い直すとき、または買い増しするときは出来高が細ったときにする

 

これは、FAI投資法の原則である。「相場は逃げない」という言葉が存在する通り、あわててポジションを取ることだけは避けたい。ルールによって売り手仕舞いしたあとは、とくに慎重になるべきだ。

以前ほど当たらない「5%で4日目」の法則

【ルール 25

発行株数の5%以上の出来高をみせたら、4日目に利食い

 

毎日、場帳に終値と出来高を記す。問題にすべきは値動きであるが、低位株は「安値で出来高が細り、高値で増える」傾向があるので、多少の参考にはなる。

 

ルール 25のように発行株数の5%の出来高というのは、かなりの大商いである。人気がピークに達した可能性が高いことを示唆しており、いったん利食いをするべき状況なのである。

 

統計的に「その4日後に高値をみせるケースが多い」ということであるが、ネット証券の台頭、デイトレーダーの増加など市場構造が変化したので、「5%で4日目」は以前ほど当たらない(以前は、意外なほど当たった)。

 

しかし、話題化した銘柄に飛びついて苦労する一般投資家を横目に、着実な利益を取ろうとするのだから、「大商い=いったん利食い」という発想は大切にしたい。

本連載は、林知之氏の著書『東証1部24銘柄でらくらく2倍の低位株選別投資術:とにかく29のルールを守るだけ』(マイルストーンズ)から一部を抜粋したものです。掲載している情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。投資はご自分の判断で行ってください。また、本連載を利用したことによるいかなる損害などについても、著者、版元、および幻冬舎グループはその責を負いません。

東証1部24銘柄でらくらく2倍の 低位株選別投資術

東証1部24銘柄でらくらく2倍の 低位株選別投資術

林 知之

マイルストーン

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