月足で5本陽線が続いた場合は「ひと相場」だが…
【ルール 7】
安値に来ての5連続陽線は買いの準備。次の2連続陰線をみてから買い
ルール7からルール12までは、上げの兆候を示唆する兆し陽線についてである。兆し陽線の見方は、
①単独の線で見る
②集合形で見る
の2通りに分かれる。
さて、ルール7の5連続陽線は、集合形で見る兆し陽線である。
「5本も陽線が連続してから買うのか?」と考えてしまうだろう。たしかに、月足で5本も陽線が続いたら、ふつうは“ひと相場”だ。
[図表1]5連続陽線
「上げの兆し」としての5連続陽線は、安値で小動きのときに出現する、上昇幅が少ないものを指す。保合の中の“ジリ高”というイメージの集合形だ。
不自然な線組みにも思えるが、底練り末期に出現することがある。ジワッと上昇する程度だから、図表1のように、3本目以降の寄付が1本目の寄付を下回ってもかまわない。
これを数値的に規定するのは難しい。「上昇というよりも横ばいに近い5本の陽線のかたまり」と認識すればいい。陽線である以上、多少の上昇を伴うから、その後の陰線2本押しで買い出動する、というのが実践的な見方である。
ある程度の幅で上昇した場合は、前述した“ひと相場”なので、その後しばらく(半年以上)整理の動きとなるケースが多いだろう。
「上げ波動に移った」単独の兆し陽線に注目
【ルール 8】
底練りの中で小動きになったあとの兆し陽線に注意。そのあとの陰線2本をみて買い
【ルール 10】
保合、または安値からの長大陽線は、そのあとの3分の2押しで買い
ルール 8は、兆し陽線の原則である。安値の小動き、つまり長期的な大底から陽線が立ち上がれば、今までの動きとは異なる新しい流れになった、つまり「上げ波動に移った」とみることができる。これが「兆し陽線」である。
兆し陽線が出たあとは、陰線2本で押し目をみせ、長大陽線ならば上げ幅の3分の2程度押すことが多いが、あくまでも目安である。
[図表2]底練りの中の兆し陽線