前回は、投資物件として、新築物件より中古物件がお勧めの理由を紹介しました。今回は、一棟ものよりワンルームマンションがお勧めの理由を見ていきます。

価格が安く、管理の手間・コストも少ないIRマンション

前回の続きです。

 

最後に、「一棟マンションや一棟アパートなどよりもワンルームマンションを選ぶほうが適切である理由」について説明しましょう。

 

まず、一棟マンションや一棟アパートに比べて、ワンルームマンションは価格が安いので、比較的、少額の資金で投資することが可能です。そのため、自己資金の少ない人でも、ローンを借りることで容易に始められます。

 

管理に要する手間やコストも、一棟マンションや一棟アパートよりワンルームマンションのほうがはるかにかかりません。

 

また、不動産投資に限らず投資においては、予想されるリスクが現実のものとなったときにもたらされる損失やダメージを最小限に抑えるための対策を事前に講じておくことが必要になります。

 

そうしたリスク対策の観点からは、マンションやアパートを一棟丸々所有するよりは、ワンルームマンションを複数持つほうが、万が一のときに損失を大きく軽減できるといえるでしょう。

 

例えば「所有する物件で入居者が殺人事件の被害者になった」というリスクが現実化したケースをもとに、2億円の一棟マンションを1棟所有している場合と、2000万円のワンルームマンションを10件所有している場合とで、どちらがよりダメージが小さいかを検討してみましょう。

 

まず、一棟マンションの一室で殺人事件が発生した場合には、被害者が入居していた部屋はもちろん、それ以外の部屋も「人が殺されたようなマンションには住みたくない」と思われ入居者に避けられる可能性があります。

 

それに対して、ワンルームマンションで同様のケースが起こった場合には、殺人事件が発生した部屋以外の物件は別の建物の中にあるのですから、入居者から避けられる理由はありません。そのため、殺人事件が発生した甲マンションのA号室は借りる人がいなくても、ほかに所有している乙マンションのB号室や丙マンションのC号室には入居者がつき、そこからの収益を得ることが期待できるでしょう。

 

自殺や殺人などの心理的瑕疵のある物件は極端に売却時の価格も下がりますし、賃借人への告知義務もあるので、高難易度の物件と化してしまいます。

 

最近ではネットで「大島てる」と検索すると、心理的瑕疵がある事故物件などが容易に調べられるようになりました。プロでも物件選びの際に参考にできるサイトなので見てみるとよいと思います。

IRマンションの複数所有は、リスク・相続の面でも有利

ワンルームマンションは、一棟マンション、一棟アパートに比べて価格が低いことから物件を複数持つことが十分可能であり、リスクの現実化した物件が出ても、それ以外の物件で収益を確保することが可能になります。

 

一方、一棟マンション、一棟アパートは、ワンルームマンションのように複数の物件を所有することが資金的な面で簡単にはできないため、リスクのコントロールがしづらくなります。

 

実際のところ、2億円の一棟マンションと2000万円のワンルームマンション10件とを比べた場合、収支はさほど変わりありません。であれば、リスク分散できるメリットがあるのに加え、一時的な資金捻出が必要になった際も全部を手放さなくても良く、価格帯的にも売却をしやすいワンルームの複数所有がベターです。

 

また、相続人が複数名いる場合には、一棟物件は相続人全員の共有持ち分になる可能性が高いのに対し、区分を複数所有していれば相続人それぞれに対して単独で相続させることが可能です。

 

その辺りの使い勝手等も考慮すると、安心できる投資としてはワンルームマンションに軍配が上がると言えるのではないでしょうか。

 

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