「継続的な安定的な収入」と「運用の委託システム」
こうした医師のキャリアや老後にまつわるお金の不安を解消するためには、資産形成が不可欠です。とはいえ、ただ貯金をすればいい、というものではありません。
医師の資産形成として押さえなくてはいけないポイントは、次の2点です。
医師の資産形成のポイント
① 継続的・安定的な収入が得られる
② 運用を委託できる
① 継続的・安定的な収入が得られる
お金の不安をなくすために何より重要なのは、自分が働かなくても継続的・安定的にお金が入ってくる仕組みをつくるということです。
想像してみてください。例えば早期リタイヤを目指して必死に貯蓄に励み1億円貯金を達成したとして、それで安心してリタイヤできるでしょうか。毎年の生活費が1000万円だとすると、たった10年で老後資金を使い果たしてしまうことになります。たとえもっと多額の貯金があったとしても、ただ毎日蓄えが減っていくだけの生活では「なるべく使わないようにしよう」という意識が先に立ち、倹約生活を送ることになりそうです。せっかくリタイヤして時間が自由になるというときに、それでは理想の老後とはいえません。
しかし、これが継続的に一定の収入を毎月受け取れるとしたらどうでしょうか。現在の給与と同じように、安心して計画的に消費を楽しむことができます。
② 運用を委託できる
すでにオーバーワークが常態化している医師が、これ以上自分自身の労働による収入を増やして蓄財するのは困難です。時間や労力をあまり使わずに、資産形成ができる方法を選択しなくてはなりません。そのためには、安心して運用を委託できるシステムが構築されている必要があります。
私がこの2つのポイントを満たす資産形成方法として医師の方にお勧めしているのが、不動産投資です。
十分な収益の確保で「人生の選択肢」が広がる
不動産投資とは即ち「不動産賃貸業」を行うことです。不動産を購入し、その物件から毎月の家賃を得ることで「継続的・安定的にお金(家賃)が入ってくる仕組み」を構築できます。
また、不動産賃貸業は実務部分の大半を外注できるシステムが完成されていますので、他の投資や事業に比べて、忙しい方でも問題なく取り組むことができます。
本業と同程度の年収を不動産からの収入で得られれば、黙々と稼いでくれるもう一人の自分を手に入れたも同然です。
十分な収益が確保できれば、勤務形態を変更して勤務時間を短縮する、早期リタイヤをして自分の、あるいは家族との時間を楽しむ、といった選択肢を持てるようになります。報酬の多寡にかかわらず、医師として極めたい仕事や研究に邁進することも、社会貢献に比重を置いた働き方をすることも可能です。医師として、そして一人の人間として、人生の選択肢が大きく広がるのです。
[図表]資産形成のメリット