AIによって融資額・金利が決まる時代へ
AI○○がやたらと増える中、
みずほ銀行が、
中小企業を対象にしたAI融資を導入予定、
との記事がありました。
ちなみに個人向けでは、すでにスタートしています。
ソフトバンクとの共同出資でJスコアという、
格付け審査会社を立ち上げています。
ネット上で様々なアンケートに答えれば、
自動的に限度額や金利が設定されます。
アンケートには、年収などの必須20項目と、
回答しなくてもよい任意項目があります。
アンケート結果から、1000点満点での点数が出て、
限度額や金利が提示されます。
600点以上で、融資可能です。
必須項目は、
家族構成、学歴、勤務形態、業種・職種、ローン有無などです。
で、任意項目に回答してゆくと、点数がどんどん加算されます。
融資の限度額が上がり、金利が下がります。
任意項目の設問は、性格、ライフスタイル、現状のお金の使い方、
等など、個人情報の多岐にわたります。
当然、ウソの回答をAIが見破るための設問も含まれてます。
答えるほどに条件がよくなるものの、
すべてをさらけだすようなことになってゆきます。
誘い文句は、
「あなたの可能性を知りたくありませんか?」です。
銀行は、こんなことを考えさせたら、うまいです。
このように、
スコアリングも融資も、スマホだけで完結してしまうのです。
回答するほどに、点数が瞬時にバラバラバラっと上昇し、
条件が改善されてゆくので、見た感じ、ゲーム感覚です。
知らず知らずのうち、自ら「銀行の管理下」に!?
で、このJスコアを使ったスコアリングの仕組みを、
中小企業を対象にして取れ入れよう、ということなのです。
言ってみれば、これまで審査部が入力していた決算書データを、
会社側で入力してもらおう、というもくろみです。
その入力が正しいかどうかは、決算書があれば、
機械的に精査が可能です。
加えて、任意項目では、
直近の売上・支払いデータや、他行も含めた返済データ、
取引先情報や、社長の日常的な行動から悩み事まで、
ありとあらゆることを入力させることになるでしょう。
回答するほどに条件が良くなるなら、
どんどん入力してしまう経営者が出てくることが、予測されます。
しかしそうなると、自ら銀行管理に陥るようなものです。
すべてを握られてしまうのです。
銀行は人員削減が喫緊の課題です。
となると、遅かれ早かれ、
法人向けのAI融資は、やがて動き始めます。
その折には、銀行の画策に陥らぬよう、対応してゆきたいのです。