ストック・フローの両面で資産形成できるアパート事業
アパート事業によって資産を築く仕組みとは、そのアパートからもたらされる家賃によって借入金の返済ができるということです。さらにいえば、その借入金の金利の返済のみでは資産としてストックしていかないのですが、元金も返済できるというところに資産形成の仕組みがあります。
借入金の元金を返済していくということは、自動的に貯金をしているのと同じことです。20年、30年と時間がたち返済が進めば、最終的には借入がなくなり、アパートは「自分のもの」になります。これが、ストックとしての資産形成の仕組みです。
一方、資産形式のもう一つの柱である、フローとしての資産形成は、キャッシュフローの確保によるものです。現在の不動産市況であれば、毎月の家賃収入から借入金を返済し、固定資産税等の必要経費を支払った後、さらに手元にキャッシュが残る仕組みを構築できます。
これは、もう一人の「労働力(フロー)」を得るのと同等の意味があります。そして、この「労働力」は、適切な物件を適切な借入で取得することによって得られるものです。これが、2つ目の資産形成の仕組みです。
そしてこの「資産形成」の仕組みが、金融機関からの借入という他人の資金を利用して構築できるところが非常に大きな意味を持ちます。自らの預貯金を全て使わなくても、資産を形成していくことが可能になるのです。
株式でも投資信託でもFXでも、基本的には自らの税引き後の収入から生活費等の必要費用を控除した、残りの純粋な貯蓄を投資に使うものです。また、これらの金融商品では、株価の上昇などによるストック型の資産形成の可能性はありますが、フロー型の資産形成は難しいでしょう。株式や投資信託の配当利回りは、不動産利回りのように高くは期待できません。
私の定義する、2つの意味での資産形成を可能とするのは、アパート事業の他にはないのが現状です。
資産形成は収益用不動産による「一点突破」で実現
投資をするにあたり、資産をどのように配分するか、すなわち、資産ポートフォリオの考え方が大切になってきます。一般的には資産三分法といって、「現金(預金)」「株式」「不動産」に分けるのがセオリーとされます。
しかし私は、「不動産(それも収益用不動産=アパート)への一点集中」を行うべきであると考えています。「ランチェスターの法則」という言葉をご存知でしょうか。戦争における戦果は、接近戦の場合は兵力の数に比例し、遠隔戦の場合は兵力の2乗に比例するという法則です。
兵力の少ない中小企業(弱者)は、接近戦を挑まなければ大企業(強者)には勝てません。逆にいえば、会社は小さくても接近戦で、かつ経営資源を一点に集中して投入すれば、大企業と伍して戦っていけるのです。これは中小企業における、経営の鉄則のようなものです。
資産形成においても、全く同じことがいえると思います。現段階で資産がない(もしくは少ない)方が資産を形成していくには、ランチェスター経営でいうところの「弱者の戦略」を採るしかありません。少ない資金を中途半端に分散したところで、増やすのは容易ではないからです。分散させるのは、ある程度の資産を築いた方がすることであり、資産を築く過程においては得策ではありません。
弱者は一点に資金を集中させるべきであり、その対象が「不動産(かつ収益を生むもの)」なのです。もちろん、株式投資で資産を築く方もたくさんいるでしょう。しかし、リスクとリターンを考えたときに、現在の経済状況下で株式に一点集中するのはリスクが高いと考えられます。
また、投資先を不動産(それもアパート事業)一点に集中することで、深い知識を身に付けることができます。そのため、アパート事業というマーケットの中での優位性を保つことが可能なのです。