今回は、株式投資において、見切りをつけるべきケースを見ていきます。※本連載は、株式ジャーナリストとして活躍する天海源一郎氏の著書、『こんな時代にたっぷり稼げる株の見つけ方』を一部抜粋し、個人投資家が株式投資で成功する思考法と売買スタイルを紹介します。

前段で急騰、購入後の上値が限られそうな場合

含み損が出ていなくても、ダメだと思って見切りをつけるべき銘柄はあります。すでに前段において急騰していて、自分が買った後の上値がどうも限られていそうだとわかってきたケースです。

 

つまり、必ずしも「見切り=損切り」ではないということです。

 

ちょっと辛抱していればもう一段上の水準をめざす展開が待っていることも考えられますが、少なくとも株価が頭打ちとなっている目の前の時点では、確かにそれが起こるとわかっているわけではありません。ならば、いったん見切ってしまったほうがいいと私は考えます。

どんなにスゴイ会社でも「凹む局面」がある

株式投資をしていると、「ソニーがまだ東京通信工業だった頃に買っておけば・・・」とか、「セブン─イレブンが国内に初出店した頃にその株を買っていたら・・・」といった幻想も抱きがちです。

 

ソニーやセブン─イレブンの大成功例は、いつの時代にも「最も成功した例のひとつ」として用いられるものです。けれど、現実にごく一般的な個人投資家でそういったことを実践できた人はほぼ皆無のような気がします。

 

この2社にしても、株価が低迷した局面は何度となく訪れました。株を手放す前提がほとんどない経営に参画している立場ならともかく、その間にも惑うことなく保有し続けるためにはかなりの精神力が必要ではないでしょうか?

 

私にはそのようなマネはできません。大事なのは、どんなにスゴイ会社であっても株価が凹(へこ)む局面があるという感覚を持っておくこと。そして、そのような局面でもガマンし続けられるように精神を鍛えるよりも、そのような局面は別の元気な株で勝負するほうが現実的だと私は思っています。

こんな時代に たっぷり稼げる株の見つけ方

こんな時代に たっぷり稼げる株の見つけ方

天海 源一郎

幻冬舎

時間をかけて勉強して理解した「理論」が、実際に株式投資を行う際には「ヤマ勘」と対して変わらないものになるというのが、多くの個人投資家の実像である。本書は、「ヤマ勘株投資」と決別するために必読の一冊。株式市場の全…

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