今回は、大阪オフィス市場の動向を見ていきます。※ロサンゼルスを本拠とする世界最大の事業用不動産サービス会社のシービーアールイー株式会社(CBRE)。本連載では、そのリサーチ部門が世界の不動産市場の最新情報をお伝えします。
全てのグレードの空室率が過去最低値を更新
2017年は近年に類の無い需要拡大期となった。立地改善やビルのグレードアップを伴う拡張移転が旺盛で、全てのグレードの空室率が過去最低値を更新。2017年の新規需要は1993年に記録したプラス8万坪に次ぐ規模となる見込み。その結果、2017年末時点のオールグレードの空室率は2.4%となり、1993年の調査開始以来の最低値を更新する見通し。
2018年以降もニーズが旺盛な状況が続くだろう。しかし、2018-19年の新規供給の年平均は5,000坪で、過去10年間(2007-2016年)の年平均3.3万坪の約15%と極端に少ない。このため、新規需要は受け皿不足で減少する見込みである。この結果、2019年末時点のオールグレードの空室率は、2017年末時点と同じ2.4%と予想する。
需給がタイトな状況続き、今後も賃料は上昇傾向に
空室率の低下が一巡しても、需給タイトな状況に変わりはない。そのため賃料は上昇トレンドが続く見通し。グレードA賃料は、2019年末時点で対2017年末比+4.1%の22,850円/坪。グレードB賃料は、同+8.8%の13,550円/坪となると予想する。いずれも、東京、名古屋を大きく上回る上昇率となるだろう。
[図表1]大阪市新規供給と空室率の推移
[図表2]大阪市想定成約賃料の推移
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