「どうして個人保証が必要なのかたずねてください」
「個人保証に頼る融資をするな!」
というのが、金融庁の方針です。
しかし、
融資現場の末端は相変わらず、個人保証に頼りたがるのです。
今まで個人保証なしだったのに、担当者から、
「個人保証をつけていただけないか?」
と言われた経営者が、財務局へ電話をしました。
その担当者に、「財務局へ電話しますよ!」と言ったところ、
「おまかせします。」となったからです。
以前にも、
財務局の怖さを全くわかっていない銀行担当者がいました。
それと同じパターンはないか?と感じていたのです。
で、翌日、
「財務局に電話をして状況を説明しました!」
と、その経営者から連絡が入りました。
「どうだったの?」と尋ねました。
財務局の電話応対者から、次のように言われたそうです。
「今のところ、個人保証をお願いしてきただけなら、
特に問題はないと思います。
なんでしたら、その銀行本部のお客様相談センターの電話番号を
お知らせします。財務局から番号を教えてもらって電話をした、
と言ってください。
そこで、どうして個人保証が必要なのか、たずねてみてください。」
と言われて、財務局とのやりとりは、あっさり終ったのです。
私も思わず、「えっ、それだけ?」と言ってしまいました。
財務局に話した内容を説明した途端に…
経営者は、早速に教えてもらった番号に電話をしたそうです。
「いやあ、驚きました。」と経営者が言うのです。
何に驚いたのか、聞いてみました。
「教えてもらった番号に電話をして、
『財務局から番号を聞いて、ここに電話するよう言われました。』
と言ったとたん、『財務局ですか!』と、
電話応対者の声もテンションも、一気にあがりましたよ!
で、すぐさま上司らしき人に応対者が変わったんです!
『お電話変わりました!』って、もう、めちゃくちゃ早かったですよ。」
で、その変わった応対者に、
個人保証のことなど、財務局に話した内容を説明したそうです。
「財務局の方は、どのような感じでしたでしょうか?」
「そのとき、財務局の方は、なんとおっしゃっていたでしょうか?」
とにかく、本部では財務局に対して、
かなりピリピリしている感じ、だったそうです。
最後に、
「このたびは、お電話ありがとうございました。
いただいた内容を確認して、改めてご連絡させていただきます。」
となり、銀行本部とは、いったん電話を切ったそうです。
すると、20分後くらいに、
今度は、取引支店の支店長から、経営者に電話が入ったのです。
“本部から支店長へ連絡がはいったな。”
経営者は、そう感じたのです。
(続)