頭部の広い範囲に症状が現れる「慢性休止期脱毛症」
前回の続きです。
●慢性休止期脱毛症
「慢性休止期脱毛症」とは、頭部全体の毛髪が薄くなる女性特有の脱毛症です。頭部の広い範囲にわたって症状が現れることと、FAGAと異なり軟毛化していないことが特徴です。これは本来10%程度であるべき休止期状態にある毛(休止期毛)が20%ほどに増えることで起こります。
症状としては、抜け毛の増加に始まって、頭髪全体のボリューム感が減少し、地肌が透けて見えたりするようになります。
[図表]慢性休止期脱毛症の女性
原因の特定は困難・・・ストレス等が引き金になる場合も
〈症状の特徴〉
●FAGAのように短い軟毛が抜けるのではなく、長い硬毛が抜ける。
●FAGAと異なり頭部全体から脱毛する。
●通常、生え際の後退や軟毛化はない。
●特定部位ではなく、頭部全体で薄毛が進行する。
●易抜毛性(髪が抜けやすい、切れやすい)はない。
〈原因〉
慢性休止期脱毛症には特定の要因がなく、根本的に一番影響を与えている原因が何かということは現在も解明されていません。原因不明な場合が多いですが、次のようなものが要因となることもあります。
・精神的ストレス、疲労
・過度のダイエット
・加齢
・甲状腺疾患
・貧血
・亜鉛欠乏
・常備薬による副作用
この話は次回に続きます。