女性が悩む薄毛には、男性と似た症状を持つものもある
では、髪の毛の基本を踏まえて、最も気になる薄毛のメカニズムについて見ていきましょう。
そもそも人はなぜ薄毛になってしまうのだろう?
昔は黒々と豊かだった毛が薄くなっていくのはなぜか?
それはどのように始まり、どんな状態になっていくのだろうか?
薄毛になる人と、ならない人がいるのはなぜなのか?
薄毛が気になり始めた方、すでに薄毛に悩んでいる方、将来の薄毛が心配な方をはじめ、誰もがそのような疑問をたくさん抱えているはずです。
ここでは、まず男性の薄毛のメカニズムについて見てみることにしましょう。これまで薄毛はほぼ男性の悩みとされてきましたが、昨今、女性が悩む薄毛には、男性の薄毛と似た症状を持つものがあります。そこで、男性の薄毛について知ることは、女性の薄毛を考えるうえでも非常に役に立つのです。
女性にも起こる「AGA(男性型脱毛症)」
男性の一般的な薄毛の原因として最も多いのは「AGA=Androgenetic Alopecia(男性型脱毛症)」。直訳すると「男性ホルモン依存性脱毛症」といい、後述するように男性ホルモンが発症に関与していることから、こう呼ばれています。
日本の男性の7割が生涯でAGAを発症するとされていますが、このAGAは女性にも起こるもので、FemaleのFをつけて「FAGA(女性男性型脱毛症)」と呼ばれ、女性の薄毛の半数はFAGAです。そこで、ここでは男性の薄毛の代表といえる、このAGAについて解説しましょう。
男性の場合、AGAになると、まず額の生え際や頭頂部の毛髪が軟毛化し、細く、短くなります。それが進行すると額の生え際が後退して、頭頂部の髪が薄くなり、やがて抜け落ちてしまいます。
ただし、このように額の生え際から後退していくタイプのほかに、まず頭頂部から薄くなっていくタイプもあり、AGAの進行にはさまざまなパターンがあります。