実質利回りは高いか? 物件価格は下がらないか?
前回の続きです。
こうして見ると分かりますが、収益物件の取得から売却までの流れで、トータルで利益を得られるかどうかは、次の二つのポイントに要約されます。
①「投資回収のスピード」が速いか。つまり純収入が多いかどうか。これは利回り、それも表面利回りではなく経費や税金を控除した後の実質利回りが高いかどうかという点です。
②物件価格が下がらないか。どんなに保有期間で利益を上げても、実質利回りが高くても、それ以上に物件価格が下がってしまっては利益が出ません。株式投資において、いくら配当をもらっても株価そのものが下がってしまっては意味がないのと同様です。
この2点が収益物件で利益を出すためのポイントになります。以上が、収益物件活用における損益の基本的な考え方です。
事業環境のよいときこそ「不測の事態」への備えを
事業や景気がずっと好調なら、そもそも資産運用をする必要はありません。将来に不安がなければ何も備える必要がないからです。しかし、現実はそうではありません。会社も個人も不安だらけです。この先どうなるか分からないという不安が、日本人の間では日を追うごとに高まっていると実感します。それに加えて、富裕層に対しての増税が進む税金の対策も行っていかなければならないのです。
特に経営者が資産を守るためには、事業環境のよいときに利益を先送りし、不測の事態に備えることが重要になります。そのために、収益物件ほど最適なツールはありません。逆に環境が悪くなり、慌てて収益物件を活用しようと思ってもすでに手遅れです。金融機関が資金を貸してくれなくなっているからです。
順調に利益や所得を得られているときほど、いち早く収益物件の活用を始めるべきです。「今は忙しいが、本業はこの先どうなるか分からない」「会社や個人の資産がいつ失われるか分からない」。そんな危機感を持って収益物件を活用していただければと思います。