今回は、会社の生き残りに不可欠な「利益計画」の立て方について解説します。※本連載は、税理士法人古田土会計の代表で、公認会計士・税理士の古田圡満氏の著書、『経営計画は利益を最初に決めなさい!」(あさ出版)の中から一部を抜粋し、社長自らが経営計画を作る重要性と具体的な経営計画の作成方法を紹介します。

生き残りに必要なのは「売上」ではなく「利益」

利益計画は、あなたの会社が社員とその家族を守り、生き残るためには、「いくらの利益が必要なのか」「その利益を獲得するためには、いくらの売上が必要なのか」を計画するものです。しかし、そのためには、基礎になる資料が必要ですので、そのために過去の2〜3期の実績を調べてみます。

 

用意できなければ直前期でも大丈夫です。大事なことは、会社が生き残るためには必要なものは「売上」ではなく、「利益」であることを強く意識することです。利益計画とは、生き残り計画なのです。

損益計算書の作成に「細かい数字」は不要

また、数字は細かい必要はありません。上2桁から3桁で十分です。なるべく見やすくしてください。

 

中小企業では百万円単位で押さえ、小数点第一位までつかめればベターです。販売計画は千円単位で作成します。過去の数字はあくまでも過去であり、不必要に分析や研究などする必要はありません。過去の数字は変えられないからです。現在のあなたの立脚点がわかればいいのです。

 

下記に、例としての数字を記載しています。参考にしてあなたの会社用を作成してください。

 

直近の損益計算書ができたら、次は年間計画表の作成に着手します。

 

この話は次回に続きます。

 

[図表1]A社の直前3期損益計算書

※本書では、営業外損益=営業外費用-営業外収益としています。
※本書では、営業外損益=営業外費用-営業外収益としています。

 

[図表2]直前3期損益計算書(あなたの会社用)

※本書では、営業外損益=営業外費用-営業外収益としています。
※本書では、営業外損益=営業外費用-営業外収益としています。

本連載は、2017年2月26日刊行の書籍『経営計画は利益を最初に決めなさい!」から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

経営計画は利益を最初に決めなさい!

経営計画は利益を最初に決めなさい!

古田圡 満

あさ出版

社長にしかできないことは2つある。 ひとつはいかに理念を経営計画に盛り込むか(第1部で解説)。社員が理解できるように作成すると同時に、社長自身が取引先にもしっかりで説明できるようにしたい。もうひとつは商品別販売…

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