事態を打開する魔法の言葉「誰かを連れてきます」
自分が担当外の件を尋ねられたリ、あるいは自分の英語に自信がない場合などに便利に使えるのが「魔法の言葉」です。
相手の英語がわかりにくい、理解するためには何度も聞き直しをしなければならない―こんな場合は、お客様にずっとつき合っていただくわけにはいきません。その状態を長引かせることなく、一刻も早く事態を解決する必要があります。
そのような場合、プロとしてはとりあえず「誰かを連れてきます」というメッセージを伝えることになります。これが「魔法の言葉」magic wordsです。しっかり覚えておき、いざというとき、スムーズに口から出るようにしておきましょう。
●Let me find someone who can assist you.
お手伝いできる者を連れてまいります。
●Let me find someone who is familiar with this matter.
この件に関しまして詳しい者を連れてまいります。
どんなに一生懸命お客様に対応しても、自分の力では対応できない状態も起きることがあります。その際には、ぜひこのmagic wordsを使って乗り切ってください。
急ぎのゲストには、何をしているのかを明確に伝える
とても残念なことですが、スタッフがどのように心を砕いても、すべての時間・場所でお客様がハッピーでいられるわけではありません。お客様も生身の人間です。やはり、思わぬ状況にいら立つこともあるかもしれません。
たとえば、ホテル、デパート、レストラン、コンビニのレジ。時間帯によっては多くのお客様が列をなすこともあります。海外からのお客様がズラッと並んでいる状況を想像してみてください。口に出さないまでも「早く早く」と思っているお客様も中にはいらっしゃいます。
その雰囲気だけでも焦ってしまいそうですが、「ちょっと、まだ? 早くしてよ」などと英語で言われたら、さらに慌ててしまうかもしれません。そのようなときこそ、落ち着いて笑顔でお客様に接しましょう。
●It’s on its way.
「ただ今準備しております」
●I can see you’re in a hurry and I’m going to do my best to get this wrapped up in a few minutes.
「お急ぎであるのは十分承知しております。すぐに包み終わります」
この場合I can see you’re in a hurry.は「お客様の状態」をacknowledge「認識する」ことであり、次のI’m going to…で「だから自分は何をするつもりなのか/何ができるのか」をお客様に伝えます。このプロセスが結果的にお客様にassure「安心していただくこと」になるのです。
何が起きているのか、どうなっているのかを知らせないままお客様をお待たせするのではなく「今こちらは~をしています」とお伝えすることが大切です。
このように5つのAは単独ではなく、組み合わせてセットにすることでサービスの質をぐっと上げることにつながります。