新興国株式に投資する際の留意点

前回は、新興国株式市場が「ハイリターン投資」に最適な理由を説明しました。今回は、新興国株式に投資する際の留意点を探ります。

新興国株式のなかでも分散投資を実施する

ここで、以下の図表1「ボラティリティと流動性」を見てください。この図表は様々な投資対象の流動性リスクと価格変動リスクを表したものです。

 

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[図表1]各資産の流動性、価格変動リスクと期待利回り

※期間:2016年6月末時点。リスクは過去10年の月次リターンの標準偏差(年率)。グラフ中の数値は時価総額(兆円)。⭐️※先進国国債:シティ世界国債指数、米国投資適格社債:シティ米国投資適格社債指数、世界公益株式:MSCI世界公益株価指数、米国ハイイールド債券:シティ米国ハイイールド債券指数、新興国国債(ドル建て):JPモルガンEMBIグローバル・ディバーシファイド指数(時価総額はJPモルガンEMBIグローバル指数)、新興国国債(現地通貨):JPモルガンGBI-EMグローバル・ディバーシファイド指数(時価総額はJPモルガンGBI-EMグローバル指数)、日本株式:TOPIX、先進国株式:MSCI世界株価指数、新興国株式:MSCI新興国株価指数、ブラジル株式:ブラジルボベスパ指数、日本REIT:東証REIT指数、グローバルREIT:S&P世界REIT指数、米国REIT:MSCI米国REIT指数(すべて円換算)⭐️※期待利回りは、債券は最終利回り、株式、REITは益利回り+成長率期待値(先進国株式、グローバルREIT、米国REIT、世界公益株式は2%、新興国株式、ブラジル株式は4%、日本株式、日本REITは1%とする)出所:ブルームバーグ、JPモルガンのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
※期間:2016年6月末時点。リスクは過去10年の月次リターンの標準偏差(年率)。グラフ中の数値は時価総額(兆円)。
※先進国国債:シティ世界国債指数、米国投資適格社債:シティ米国投資適格社債指数、世界公益株式:MSCI世界公益株価指数、米国ハイイールド債券:シティ米国ハイイールド債券指数、新興国国債(ドル建て):JPモルガンEMBIグローバル・ディバーシファイド指数(時価総額はJPモルガンEMBIグローバル指数)、新興国国債(現地通貨):JPモルガンGBI-EMグローバル・ディバーシファイド指数(時価総額はJPモルガンGBI-EMグローバル指数)、日本株式:TOPIX、先進国株式:MSCI世界株価指数、新興国株式:MSCI新興国株価指数、ブラジル株式:ブラジルボベスパ指数、日本REIT:東証REIT指数、グローバルREIT:S&P世界REIT指数、米国REIT:MSCI米国REIT指数(すべて円換算)
※期待利回りは、債券は最終利回り、株式、REITは益利回り+成長率期待値(先進国株式、グローバルREIT、米国REIT、世界公益株式は2%、新興国株式、ブラジル株式は4%、日本株式、日本REITは1%とする)
出所:ブルームバーグ、JPモルガンのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

 

先に挙げた「ピクテ新興国インカム株式ファンド」では、一国集中ではなくグローバルに投資先を探します。なぜなら、新興国株式市場は好調・不調を正確に判断するのが難しいためです。一つの国や銘柄の成長に賭けて投資をして、当たれば高いリターンが期待できますが、大きく下がった場合には資産も大きなダメージを受けることになります。

 

こうした事態を防ぐために、新興国株式という単一の投資対象の中でも、様々な国へ分散投資をすることが求められます。すると、一つの国の株価が大きく下落したとしても、他の国が上昇していれば下落分を相殺できるかもしれません。

 

この効果は、リーマン・ショックで大きく下落した後の「戻り相場」(下落の反動で上昇した相場)にも表れました。

 

以下の図表2は、新興国高配当株式と、中国株式、ロシア株式の比較です。中国やロシアの株式市場に集中投資していたとしたら、リーマン・ショック時の下落後の上昇でも、リーマン・ショック前の水準には届いていません。しかし新興国高配当株式に分散投資をしていれば、リーマン・ショック前の水準を一度は超えているのです。

 

 

[図表2] 新興国株式の値動き(米ドルベース)

※期間:2001年7月末~2016年7月末
※新興国高配当株式:MSCI新興国高配当株価指数、中国株式:MSCI中国株価指数、ロシア株式:MSCIロ
シア株価指数(すべて米ドルベース)
出所:トムソン・ロイター・データストリーム、ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
※期間:2001年7月末~2016年7月末 ※新興国高配当株式:MSCI新興国高配当株価指数、中国株式:MSCI中国株価指数、ロシア株式:MSCIロ シア株価指数(すべて米ドルベース) 出所:トムソン・ロイター・データストリーム、ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

先進国株式の中でも成長期待が高い「バイオ医薬品」

ところで、成長期待が高く「スパイス的な投資」の候補になるのは新興国だけではありません。先進国の中にも成長期待が高い分野があります。

 

その一つがバイオ医薬品です。バイオ医薬品関連企業の株式は価格変動リスクも流動性リスクも相対的に大きいのですが、私たちの未来を一変させる可能性を秘めています。

 

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ちなみにバイオ医薬品とは、免疫力の低下や体の機能の異常といった病気の原因に直接働きかけて治療する薬です。人の持つ免疫力や自然治癒力を活用して開発されます。

 

通常の新薬と違い、病気にピンポイントで作用するため、比較的副作用が少なく、体への負担も軽いと言われています。がんの治療薬「アバスチン」やウイルス性肝炎の治療薬「インターフェロン」、糖尿病の治療薬「インスリン」の名前は耳にしたことがあるのではないでしょうか。これらがバイオ医薬品です。

 

こうした分野の安定した成長を見込んで、実際に「スパイス的な投資」に向く投資信託として取り上げた「ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月決算型)為替ヘッジなしコース(リスクと費用については巻末記載)」は最小分散投資という、銘柄の組み合わせや比率を調整することでポートフォリオのリスクを最小に抑えようとする運用手法により、ハイリターンを追求しつつもリスクを最小限にとどめているのです。

ピクテ投信投資顧問株式会社 代表取締役社長

1964年、東京都に生まれる。
学習院大学法学部を卒業後、山一證券、山之内製薬(現・アステラス製薬)での勤務を経て、 2000年にピクテ投信投資顧問株式会社に入社し、2011年に代表取締役社長に就任。
いかなる経済危機に直面しても長期的な資産保全を可能にする「負けない運用」を信念とし、ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド、ピクテ・インカム・コレクション・ファンド、ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンド、ユーロ・セレクト・インカムなどを開発。積極的にセミナーも開催。

著者紹介

連載長期保有で着実にリターンを得る「育てる投資」の実践法

本連載は、2016年10月31日刊行の書籍『211年の歴史が生んだピクテ式投資セオリー』(幻冬舎メディアコンサルティング)から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

211年の歴史が生んだ ピクテ式投資セオリー

211年の歴史が生んだ ピクテ式投資セオリー

萩野 琢英

幻冬舎メディアコンサルティング

インフレ経済に転換しつつある今、預貯金では資産を守れない──「投資マインドが低い」「元本保証の預貯金で資産価値を守る」傾向にあった日本人も、今こそ投資によって賢く資産を運用しなければなりません。 本書では、あ…

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