「なぜその企業に貸したのか」をねほりはほり…
銀行を舞台にしたドラマ「半沢直樹」に、
金融庁の審査官が銀行へ来て、
個別企業への融資格付けを下げさせようとするシーンがありました。
片岡愛之助演じるオネエ審査官が、
ホテル経営企業への格付けを下げさせようとする場面です。
銀行出身の経理担当で、
金融庁によるその審査を経験したことがある、
という方の声を聞くことがありました。
“いやもう、生きた心地がしませんでした…。”
“なぜその企業に貸したのか、ねほりはほり聞かれました。”
と、語っておられました。
しかし昨年、金融庁長官が変わって以降、
新たな方針が打ち出され、
金融庁が個別企業への融資を審査する、
ということは、なくなりました。
つまり、「半沢直樹」に登場したような場面は、
現状はもう、ないのです。
それはつまり、銀行が、
「金融庁による金融審査を理由に融資を断ってくる」
ということはなくなった、ということでもあります。
金融庁は銀行の業務全体を通じて管理体制を検証
金融庁は今後、個別案件ではなく、
銀行の業務全体を通じて、管理体制を検証する、
ということになったのです。
その基本が、
①「経営者保証に関するガイドライン」の活用状況
②事業性融資に基づく融資の促進状況
です。
それらのことを明記した、
事業主向けパンフレットも、発行しています。
こちらです。
そこには、金融庁への相談窓口や、
各地域財務局の連絡先も明記されています。
実際に連絡するかどうかは別にして、
プリントアウトしておき、銀行交渉の際、
“ここにはこう書かれていますよね。”
“この窓口に相談してみようかと思います。”
など、使える材料として、手元に置いておけばよいのです。"