「将来値上がりしそうな品物」を予測し、購入
前回の続きです。
「まぁ、Mさんは絶対やめといたほうがいいね。次は、先物取引か。これは少し仕組みが難しい」
「できれば、ボクでもわかる説明を・・・」
「えっと・・・、ざっくり言うと、まず、将来のある一定の期日に、商品を受け取ることを約束する。そしてその価格を、いまの時点で決める、というのが先物取引だね」
「・・・さっぱり、わかりません」
「つまり、将来値段が上がりそうな品物を予測して購入しておき、値段が本当に上がったときに売って、差額分を儲けにする取引だよ」
「先に値段を予測しておく・・・。たとえば、今年の夏は水不足が起こるかもしれないから、ミネラルウォーターを買いだめしておいて、値段が上がったら売ってやる、的な感じでしょうか?」
「ま、考え方はそんな感じだね。先物取引に水はないけど」
「なるほど・・・」
予想通りなら大儲けだが、予想に反すると…
「ちなみに将来の、ある一定の期日が来る前に、反対売買の『転売』『買い戻し』をすることで、取引を終了させることもできる。で、やっぱりFXや信用取引と同様に、レバレッジをきかせられるところに、大きな特徴がある(図表)」
[図表]先物取引の仕組み
「これも少ない資金で大きな取引ができるんですか?」
「そう。取引金額総額の数パーセント程度の金額を支払って、取引ができるんだ」
「相場の動きが予想通りだと」
「大儲けできる」
「でも、予想に反した動きだと・・・」
「大損する。投資資金がゼロになるどころか、新たな資金の投入を求められます。これは信用取引と同じだね」
「これも、素人が手を出したらいけないですね」
「そうだね、Mさんは絶対やめておいたほうがいい」