今回は、レバレッジを効かせられる「先物取引」の特徴と、その仕組みについて見ていきます。※本連載は、1億円倶楽部の主幹などを務め、年収1億円超のクライアントを多数持つ富裕層専門のカリスマ・ファイナンシャル・プランナー江上治氏の著書『給料が上がらなくても、お金が確実に増える方法を教えてもらいました。』(あさ出版刊行)の中から一部を抜粋し、お金を上手に運用するコツを会話形式でやさしく解説します。

「将来値上がりしそうな品物」を予測し、購入

前回の続きです。

 

「まぁ、Mさんは絶対やめといたほうがいいね。次は、先物取引か。これは少し仕組みが難しい」

 

 

「できれば、ボクでもわかる説明を・・・」

 

 

「えっと・・・、ざっくり言うと、まず、将来のある一定の期日に、商品を受け取ることを約束する。そしてその価格を、いまの時点で決める、というのが先物取引だね」

 

「・・・さっぱり、わかりません」

 

 

「つまり、将来値段が上がりそうな品物を予測して購入しておき、値段が本当に上がったときに売って、差額分を儲けにする取引だよ」

 

 

「先に値段を予測しておく・・・。たとえば、今年の夏は水不足が起こるかもしれないから、ミネラルウォーターを買いだめしておいて、値段が上がったら売ってやる、的な感じでしょうか?」

 

「ま、考え方はそんな感じだね。先物取引に水はないけど」

 

 

「なるほど・・・」

 

予想通りなら大儲けだが、予想に反すると…

「ちなみに将来の、ある一定の期日が来る前に、反対売買の『転売』『買い戻し』をすることで、取引を終了させることもできる。で、やっぱりFXや信用取引と同様に、レバレッジをきかせられるところに、大きな特徴がある(図表)」

 

[図表]先物取引の仕組み

 

「これも少ない資金で大きな取引ができるんですか?」

 

 

「そう。取引金額総額の数パーセント程度の金額を支払って、取引ができるんだ」

 

 

「相場の動きが予想通りだと」

 

 

「大儲けできる」

 

 

「でも、予想に反した動きだと・・・」

 

 

「大損する。投資資金がゼロになるどころか、新たな資金の投入を求められます。これは信用取引と同じだね」

 

 

「これも、素人が手を出したらいけないですね」

 

 

「そうだね、Mさんは絶対やめておいたほうがいい」

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    本連載は、2017年4月23日刊行の書籍『給料が上がらなくても、お金が確実に増える方法を教えてもらいました。』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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