今回は、元手以上の取引が可能な レバレッジ投資の仕組みを、株、FXを例に見ていきます。※本連載は、1億円倶楽部の主幹などを務め、年収1億円超のクライアントを多数持つ富裕層専門のカリスマ・ファイナンシャル・プランナー江上治氏の著書『給料が上がらなくても、お金が確実に増える方法を教えてもらいました。』(あさ出版刊行)の中から一部を抜粋し、お金を上手に運用するコツを会話形式でやさしく解説します。

FXも利益の出し方は「外貨預金」と同じだが…

「じゃあ、さっき説明した外貨預金との関連で、FXを見てみましょうか」

 

 

「雑誌とか読んで多少知ってますけど、人生が変わっちゃうくらいハイリスク・ハイリターンなんですよね」

 

 

「たしかにハイリスク・ハイリターンだね。為替変動による差益を狙うところは外貨預金と同じなんだけど、大きく違うのは『レバレッジ』が使えることなんだ」

 

 

「『レバレッジ』って何ですか?」

 

 

「レバレッジというのは、日本語の『てこ』のこと。てこを使えば、小さな力で大きなものを持ち上げることができるでしょう。それになぞらえて、少ない資金で、その何倍もの取引ができるってことです」

 

 

「少ない資金で、大儲けできるってことですか?」

 

 

「怪しい話になると、君はすぐそうやって目を輝かせるね」

 

 

「ちょっと興味が出てきました」

 

 

「たとえば、レバレッジ10倍をかければ、100万円で、1000万円の外貨を運用できます。当然、少ない資金で大きなリターンが期待できるわけだ」

 

 

「大きなリターン、すごくいいですね!」

 

 

「でも、逆に考えたらどう?」

 

 

「悲惨ですね」

 

 

「そう。100万円で1000万円分の投資に対する損失が発生してしまいます。さらに、外貨預金のところでも言ったように、為替相場の動きを読むのは至難の業。手を出さないほうがいいと思うけど、Mさん、やってみる?」

 

 

「・・・やめときます」

 

現金等を担保に、元手の約3倍の取引が可能な信用取引

「それが賢明だよ。あと、手持ちの資金以上に、大きな取引ができるという点では、『信用取引』も同じような仕組みです」

 

 

「『信用取引』って何ですか?」

 

 

「『信用取引』っていうのは、証券会社に現金などを担保として差し入れて、これを元手に3倍程度の資金を借りて取引する方法だよ(図表)

 

 

[図表]信用取引の仕組み

「やっぱりハイリスク・ハイリターンなんですよね?」

 

 

「もちろん、株価が予想通りに動けば大きな利益が得られるけど、逆の場合は、大きな損失が出る。証券会社から追証、つまり担保の積み増しを求められることもある。実際、損害の穴埋めに、退職金どころか、自宅などの財産を、まるまる失った人もいる。なかには自分の命まで・・・」

 

「怖い怖い。本にできなくなりますって……」

 

本連載は、2017年4月23日刊行の書籍『給料が上がらなくても、お金が確実に増える方法を教えてもらいました。』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

給料が上がらなくても、  お金が確実に増える方法を  教えてもらいました。

給料が上がらなくても、 お金が確実に増える方法を 教えてもらいました。

江上 治

あさ出版

お給料が増えない。ボーナスも期待できない。臨時収入だってない。景気がいいのは昔の話で、このご時世、多くの人々が不況に苦しんでいます。マジメに働いたところで、お給料は増えませんし、ローン、教育費、老後と支出ばかり…

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