銀行員は必ずしも金融知識・商品知識に明るくない
前回の続きです。
「でも窓口の人を見ると、みんなすごくデキる人間に見えるし、騙そうとしているようには見えないんですよね」
「でも、それはイメージだからね。それに、何度も言うけど、彼らは必ずしも金融知識に明るくないし、商品知識だって詳しくない」
「江上さんが少し厳しめに見ているだけじゃないんですか?」
「そんなことはないよ。これも前に説明したけど、金融商品を販売するには、通常、お客様の話をよく聞いて、ニーズをくみ取らなきゃいけない。そのうえで、中立公平でお客様の生活に合ったふさわしい金融商品を選び取ってオススメするっていうのが王道なんだ。でも、そんなことをやっている銀行員がいると思う?」
「ん〜、プロのFPでも知識のある人は少ないっていうことであれば、知らない人のほうが多いですよね。でも、それで販売できるんですか?」
「商品を売るテクニックは身につけているからね。それにテクニックを磨くのはどこの営業マンだってそうでしょ。もちろん、お客様のニーズに合った商品を販売できていれば問題ないんだけど、実際は、そうならないことも多い。でも、彼らはそんなこと一向に構わないんだ」
「どうしてですか?」
「だって、銀行にはちゃんと手数料が入るじゃない。それで彼らの目的は達成しているんだから。いまやっと、金融庁の方針を受けて、大手銀行を中心に手数料の開示が進んでるけど、その割合は銀行によってバラバラ。個人的には銀行で金融商品を買うのはオススメできないな」
各商品の特徴に通じたFPに聞くしかない!?
「じゃあ、どうすればいいんですか・・・」
「やっぱり各商品の特徴に通じたFPに聞くしかないね。たとえば保険商品だと、その商品の特徴、予定利率、実績などをよく理解しているか見極めてだけど」
「変額保険ならどこがいいか、みたいに?」
「そうそう。詳しく質問して、スムーズに答えられたら、とりあえず合格だね」