著者紹介

柏木 孝夫

東京工業大学特命教授・名誉教授
先進エネルギー国際研究センター長

1946年東京生まれ。1970年、東京工業大学工学部生産機械工学科卒業。1979年、博士号取得。米国商務省NBS招聘研究員、東京工業大学工学部助教授、東京農工大学大学院教授を経て、2007年より東京工業大学統合研究院教授、2009年より同大先進エネルギー国際研究センター長、2012年より同大特命教授・名誉教授。

1995年、国際連合の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第2作業部会の代表執筆者。2011年より、(一財)コージェネレーション・エネルギー高度利用センター(コージェネ財団)理事長。

現在、経済産業省総合資源エネルギー調査会省エネルギー・新エネルギー分科会長、水素・燃料電池戦略協議会座長、内閣府エネルギー・環境イノベーション戦略推進WG座長などを務め、長年、国のエネルギー政策づくりに深く関わる。2018年、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「脱炭素社会実現のためのエネルギーシステム」のプログラム・ディレクター(PD)に就任。2017年、エネルギー・環境分野で最も権威のある国際賞「The Georg Alefeld Memorial Award」をアジアで初めて受賞。

主な著書に『コージェネ革命』(2015年)、『エネルギー革命』(2012年)、『スマート革命』(2010年)など。

書籍

超スマートエネルギー社会5.0

『超スマートエネルギー社会5.0』

柏木 孝夫

地方創生と地域活性化を促す「日本版シュタットベルケ」の実現へ! 2018年7月3日に「第5次エネルギー基本計画」が閣議決定された。再生可能エネルギーを早期に経済的に自立化させて主力電源化を目指すことが明記された。その背景には、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)などの技術革新を背景に、エネルギー分野でのトランジション(移行・転換・変革)が本格化してきたことが挙げられる。さらに国内では、この数年間で電力・ガスの小売り全面自由化も本格化し、エネルギーシステムに対する抜本的な見直しを迫られている。 本書では、筆者が永年主張し続けてきた工業国家としてのエネルギーシステムのグランドデザイン、すなわち安定感のある大規模システムと、コージェネレーション(熱電併給)などの分散型システムとが最適な需給構造を構成する絵姿について述べる。その妥当性は、今回の基本計画でも「地産地消」という言葉で明確に示されている。 一方、大規模システムの原子力を重要なベースロード電源として位置づける妥当性、さらにエネルギー自由化による新しいサービスイノベーションビジネスなどによる我が国の成長モデルについても言及した。特に地産地消モデルでは、Society5.0実現のため、需要地に形成されるスマートコミュニティの現状、地方自治体などが主導する「シュタットベルケ」への期待、今後の展望に対しても持論を展開した。 再生可能エネルギーか原子力かという二者択一的思考の中に、我が国の国力・国益を増大させる解はないといっても過言ではない。生活と産業に不可欠なエネルギーに対し、ひとりでも多くの人たちが自らの意思で日本のエネルギーのあるべき姿を考えるための書として、全国民に捧げたい。

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