加齢やストレスが薄毛の原因だと考える女性は多い
薄毛に悩む女性たちは、いったいどのような対策をしているのでしょうか。また、それは果たして本当に正しいことなのでしょうか?
本連載では、落とし穴にはまらないように要注意の〝薄毛ビジネス〟の実情や、髪についての「常識のウソ」などもまじえて、今どきの薄毛対策の実態をお話ししていきましょう。
まず、女性たちは自分の薄毛の原因を何だと感じているのでしょうか。ここでもナガセビューティケアのアンケート調査の結果から見てみましょう。
「自分の生活・行動習慣にあてはまること」と「薄毛に影響していると思うこと」という質問を行ったところ、それに対する女性の答えは、どちらも第1位が「加齢」、2位が「ストレス・精神的疲労」、3位が「更年期による女性ホルモンの低下」となりました(下記図表参照1)。
[図表1]自分の生活・行動習慣にあてはまること、薄毛に影響していると思うこと
働く女性は、加齢やストレス・精神的な疲労を毎日の生活の中で実感しており、それが薄毛に影響していると考える人が多いようです。
心がけていることと、やっていることにはギャップも
では、そんな実感を持ちながら、女性たちは実際にどのようなことを心がけているのでしょうか。
「髪または頭皮のために大切だと思うこと、また実際に行っていることを教えてください」という質問に対しては、「大切だと思うこと」について第1位は「ストレスをためない」80.2%、2位が「正しい食生活」77.2%、3位が「睡眠をとる」75.2%(複数回答)でした(下記図表2参照)。
[図表2]髪または頭皮のために大切だと思うこと、実際に行っていること
その一方、「実際に行っていること」としては、第1位が「頭皮マッサージ」32.4%、2位が「正しい食生活」27.8%、3位が「睡眠をとる」26.4%。この結果を表したグラフを見てみると、髪のために大切だと思っていることと、実際に行えていることに大きなギャップがあることがわかります(上記図表2参照)。
そのほかに、実際に薄毛対策として行っていることは、「日傘を使う」「帽子をかぶる」「育毛剤を使う」「ヘッドスパなどで頭皮ケアをする」「専用のシャンプーやトリートメントを使う」などが挙がりました。ちなみに50代になると、育毛剤の使用率が上がっています。
また、先にも触れたように、「専門医に通院する・処方薬を飲む」という人はわずか2・8%となっています(上記図表2参照)。
「Beauty総研」の調査結果も見てみましょう。男女を対象としたこちらの調査でも、薄毛への対策を調べています。男性は20代ではシャンプー・トリートメントが第1位ですが、30代からは市販の育毛ローションやエッセンス、発・育毛剤の使用が増え、第1位となっています。さらに40代、50代となると、その傾向はますます顕著なものになっていきます(下記図表3参照)。
[図表3]男女別の薄毛対策(上位のみ)
一方、女性の場合は、20代、30代ではやはり第1位はシャンプー・トリートメント。40代以降は男性と同じく、市販の育毛ローションなどが1位となっていきます。ただし、男性と大きく違うのは、そのほかにも睡眠や食事など生活習慣的な対策を大切にする人が多いこと。毎日の生活の中で薄毛対策をしていこうとする意識が高いことがわかります。