買付証明書を出せば、不動産業者もヤル気に
現地調査が終わり、総合的に判断して「買おう」という結論に達したら、「買付証明」を入れましょう。
不動産業界のルールとして、原則的に同じ値段なら早く買付証明書を出した人に優先交渉権が与えられます。この優先交渉権を得ることも大切ですが、何より買付証明書を出すことによって不動産業者も売主も、本気で皆様のことを買主として考えてくれます。
今までは買主だと考えてくれていなかったのかというと、半信半疑だったでしょう。
インターネットの普及とともに、誰でもお手軽に様々な情報が手に入ります。
皆様がフェラーリに全く興味がなかったとしても、同僚の愛車がフェラーリだと知ると、「あれいくら位するのかなあ?」とつい調べたくなるように、収益不動産への資料請求も興味本位でしている人が多数います。
不動産業者も売手も、そういうことには慣れっこになっていて、最初から、相手のことを「本気の買手」だとは思っていません。
ただ、買付証明を入れることによって、不動産屋は皆様の真剣な意欲を感じ、できるだけ希望条件で契約しようと、売主さんに対して本気で交渉を始めます。
また売主さんも、融資銀行があれば抵当権抹消に動きますし、売値の最低ラインを決めるでしょうし、関係者への根回しも始めます。
「買ってもいいかな」と思ったら早い段階で出す
少しズルい言い方にはなりますが、買付証明には拘束力はありません。撤回は可能です。印鑑もシャチハタでもいいし、押さなくてもいい程度の書類です。また冷やかしの人は、買付証明となると怖くて出しません。
ですから、もし皆様が、最終判断ではないけど「買ってもいいかな」と思える物件だったなら、怖がらずに買付証明は早いタイミングで出してください。
ちなみに私は、あらゆるメリットを考えて、「いけるかも」と思った物件は、現地調査の前でも買付証明を入れています。