株式投資は「景品付美人コンテスト」のようなもの
様々な物件の良し悪しを説明しましたが、結局は、「皆様自身が欲しい」と思う物件がいい物件だと思います。
少々利回りが悪くても、家の近所で持ちたい人もいるでしょう。中古の物件を自分の感性でリフォームしたい人もいるでしょう。何が何でも新築が欲しい人もいるでしょう。伸びしろのある田舎の物件で勝負したい人もいるでしょう。どれも正しい判断です。
他の金融投資が「景品付美人コンテスト」なら、不動産投資は「一定報酬付美人コンテスト」といえるでしょう。
●景品付美人コンテスト
株をする人なら何度も聞いた例えでしょうが、「株式投資」は「景品付美人コンテスト」のようなものだ、と言われています。
例えば、とある美人コンテストで、あなたは審査員として1票投票できるとします。さらにこのコンテストで1位になった人に投票していた審査員全員に豪華な景品のプレゼントがあるとします。
そのときあなたは、自分が美人だと思う人に投票をしますか? それとも、みんなに支持されて1位になりそうな人に投票しますか?
顔が小さくシャープで、長い髪の子を美人だと思っても、審査員に年配の方が多ければ、「年配の方達は色白でふくよかな子を選びそうだから、自分もその子に投票しよう」と、判断が変わりませんか? そしてそれは自分だけでなく、審査員全員が考えているのです。結果「美人」が必ずしも優勝しないかもしれません。
つまり、「いい株」と「上がる株」は違い、「いい株」でなく「みんなが買う株」を買わなければ勝てない、との例えです。株等の投資は、周囲を見渡し、周囲の潮流に乗っていかなければならない投資なのです。
不動産投資は「自分の価値観」で投資ができる
●一定報酬付美人コンテスト
一方、不動産投資は「一定報酬付美人コンテスト」です。皆様が美人と思った人に投票すればいいのです。誰を選んでも、報酬は変わらないですから。
不動産は唯一無二のものです。それぞれの物件にそれぞれの特徴があり、世界で一つしかないものです。その不動産に対する評価や価値は人それぞれに違います。各自で美人の基準が違います。
私はキャッシュフローや利回りという、数字で説明しやすい側面から不動産を評価しましたが、キャッシュフローや利回りだけがすべての基準ではありません。
どんな不動産を買って、どういう大家さんになりたいかを自問自答してみてください。そして他人の意見や潮流に流されることなく、自分の価値観で選んでください。