今回は、「補助金申請」で採択されやすくなるポイントを見ていきます。※本連載は、福井泰代氏が代表取締役を務める「株式会社ナビット」が運営するWEBサイト、「助成金なう」のブログから一部を抜粋し、助成金・補助金に関する疑問や、専門用語をQ&A方式でわかりやすく紹介します。

事業に独自性があるか? 収益の見込みがあるか?

事業系の補助金の申請で重要なことは、

 

(1)切り口に独自性があって目新しいこと

 

(2)売上や収益の見込みが立っていること

 

(3)公表されている審査基準に対して網羅的に対応している内容であること

 

(4)会社の理念、目標が反映された事業計画であること

 

(5)全社的な課題やマーケティング上の課題、技術の課題が明確であり、それに対する補助事業を行うことで具体的にどう解決できるかを詳細に書かれていること

 

(6)自社、競合、顧客の視点が明確になっていること

 

(7)社会的な意義が感じられること

 

等が挙げられます。

 

事業計画を多く見ていると、(3)以下はアドバイス等によって改善することが比較的容易ですが、(1)と(2)に説得力がないと採択されるのは難しくなります。

 

いくら新規事業と言っても、うどん屋がそば屋をやるというのは新規事業ではありますが、誰でもできそうですよね。切り口に目新しさがありません。

 

しかし、こだわりのうどん屋が地元の特産品であるゆずの農家から独自の仕入れルートで小麦にそのゆずを練り込んだ香のする新商品を開発し、そのための練り込む機械を購入するというのはどうでしょう。地元の産業のPRにもつながり、目新しくなると思います。

 

事業系の補助金申請では、こうした切り口を探すことが、まずは重要になります。

現状の財務内容や取り組みなど、詳細な説明が必要に

また、売上や収益の見込みというハードルは高いです。計画上の見込みは鉛筆をなめて書くことは可能でしょうが、決算書の提出も求められますので、現状の財務内容や収益力が問われます。もちろん、現事業で法人税をしっかり収めているだけの収益を上げており、金融機関からの借入もすぐにできる企業は問題ないでしょう。

 

しかし、赤字が数期連続続いており、債務超過に陥っている企業の場合はどうでしょうか? 新規事業どころか、本業の立て直しがまずは優先ですよね。

 

補助金の場合、支給されるのは補助事業が終わってからさらに数カ月先になるので、その間のつなぎ資金をどうするのかということに明確に答えられなくてはなりません。債務超過だと金融機関からの借入も難しいですよね。

 

その場合は、なぜ現業で債務超過に陥っているのか、一時的なものなのかどうか、改善余地があるのかどうかなど、詳細に書いていく必要があります。もちろん、つなぎ融資の資金調達の目途が立っている理由も説得力があるように書かなければなりません。

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