もともとは年金運用の手法として用いられてきた「コア・サテライト戦略」ですが、最近では、個人の資産運用でも役立つ手法だと注目されるようになってきました。今回は、コア・サテライト戦略の概要をお伝えします。

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「守り」のコア部分と「攻め」のサテライト部分

コア・サテライト戦略とは、運用資産全体をコア(中核)となる部分とサテライト(非中核・衛星)となる部分に分けて運用する方法で、ポートフォリオを組む際に有効とされています。

 

中核となるコアの部分は「守り」を、非中核部分であるサテライトの部分では「攻め」を担います。具体的には、コアの部分はリスクを抑えながら中長期で安定的に運用し、サテライトの部分は相対的にリスクを取って高リターンを目指します。

 

そのため、コア部分は長期的な投資目的に合致した、国内債券、国内株式、先進国債券、先進国株式等から配分を決めて、低コストのインデックスファンド等で運用を行います。

 

一方のサテライトの部分では、コア部分との相関性が低く、かつハイリターンが期待できるアクティブ運用が中心になります。具体的な対象としては、地域を限定した新興国の株式や債券、商品、不動産(REIT)や高金利通貨、テーマ型ファンドなどが挙げられます。

 

コアの部分は、分散投資が基本で、サテライトの部分は、リスク許容度に応じて対象を組み合わせることが大切となります。

 

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コアとサテライトの比率が逆転しないように注意

さて、このコア・サテライト戦略を個人の資産運用に活用することを考えましょう。コアとサテライトの配分は、自身のライフステージ、保有資産額、年収、年齢、リスク許容度などを考慮しながら検討します。資産運用の経験が少ない方、資産運用にそれほど時間が取れない方は、コアの部分だけの運用で構いません。時間と資産の余裕があり、投資経験も十分あれば、サテライト部分の運用も行っていくべきでしょう。

 

ここで大切なのは、当初決めたコアとサテライトの比率を基本として、サテライト部分が大きくなりすぎてしまわないようにすることです。コアとサテライトの比率は、各人によって違ってきますが、一般的にはコア部分に7~8割、サテライト部分に2~3割というのが基本と言われています。

 

また、保有されている投資信託を、今一度、分類し直してみることも大切です。サテライト部分で投資すべき対象ばかり保有していた、という状況が見つかるかもしれません。適切なコア・サテライトの保有比率が、逆転してしまっているケースは意外と多いものです。もし保有資産が偏っていた場合は、コア・サテライト戦略の基本に戻り、少しずつリバランスを行っていってください。

 

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本連載は、一般的な投資信託の仕組みなどを紹介することを目的にしています。投資を促したり、筆者が所属する「幻冬舎アセットマネジメント」に勧誘することを目的としたものではありません。また、投資にはリスクがあります。リスクに十分に考慮をして、投資判断を行ってください。本連載の内容に関して投資した結果につきましては、著者及び幻冬舎グループはいかなる責任も負いかねます。

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