税務当局は海外資産をどう把握する? 金融口座から暗号資産・不動産へ広がる「自動的情報交換」【国際税務の専門家が解説】

税務当局は海外資産をどう把握する? 金融口座から暗号資産・不動産へ広がる「自動的情報交換」【国際税務の専門家が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

海外に金融口座や暗号資産、不動産を保有している場合、その情報は日本の税務当局に把握されるのでしょうか。各国の税務当局は、租税条約などに基づく情報交換を通じて、国外にある資産や取引の把握を進めています。近年は金融口座情報に加え、暗号資産も自動的情報交換の対象となり、さらに不動産関連情報への拡大も検討されています。国際的な情報交換の仕組みは、どのように広がっているのでしょうか。国際課税研究所首席研究員の矢内一好氏が解説します。

暗号資産も2027年から自動的情報交換の対象に

AEOIの成功を受け、暗号資産についても新たな枠組みが整備されました。2022年には「暗号資産等報告枠組み(CARF:Crypto-Asset Reporting Framework)」がOECD租税委員会で承認され、2023年11月には、日本を含む48の国・地域が、CARFの実施に向けた共同声明を発表しました。日本では、2027年1月以降、暗号資産交換業者から2026年分の報告を受け付け、自動的情報交換を開始する予定です。

次は不動産関連情報も自動的に交換へ

さらに、現在検討されているのが、「非居住者に係る不動産関連情報の自動的交換枠組み」です。この枠組みが実施されると、非居住者の不動産関連情報が年1回、自動的に交換されることになります。

 

OECDと各国の税務当局は、CRSの成功を踏まえ、同様の手法を暗号資産、さらには不動産関連情報へと拡張しようとしています。その結果、国外に所在する金融口座や暗号資産は自動的情報交換の対象となり、新たに不動産関連情報もその対象に加わろうとしています。

 

 

矢内 一好

国際課税研究所

首席研究員

 

 

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