「車を持つだけで、こんなに…」半年後に見えた支出の内訳
直人さんが計算した車の維持費は、ガソリン代が月約1万2,000円、任意保険料が月約7,000円。さらに、自動車税や車検、点検、タイヤ交換などに備えて月約1万円を取り分けています。
駐車場代は家賃に含まれるため、別途支払う必要はありません。それでも、車の維持に備える金額は月約2万9,000円です。
加えて、120万円で購入した車を仮に6年間使用すると、購入費の負担は月換算で約1万7,000円になります。
合計すると月約4万6,000円。家賃の節約額6万円のうち、かなりの部分が車に関する費用で相殺される計算です。
もちろん、東京でも電車代やタクシー代はかかっていました。直人さんの場合、移住前の交通費は月約8,000円だったため、交通費の増加分を差し引くと、住居費と移動費を合わせた節約額は月約2万2,000円となります。
「年間72万円浮くと思っていたのに、車の費用まで考えると年間26万円くらい。想像していたより少なかったですね」
国土交通省『令和3年度 全国都市交通特性調査』によると、地方都市圏における移動手段のうち、自動車が占める割合は平日61%、休日76%でした。三大都市圏ではそれぞれ32%、48%であり、地方都市圏での自動車への依存度の高さがうかがえます。
直人さんも、車がなければ日常生活に不便を感じる場面が多いと話します。
一方、移住によって得られたものもあります。
「部屋が広くなったので仕事がしやすいですし、休日に自然の多い場所へ出かけられるのは気に入っています」
ただし、車の故障や買い替えが必要になれば、まとまった支出が発生します。今後は住居費だけで判断せず、車の維持費や将来の買い替え費用も含めて生活費を管理していくつもりです。
「移住して後悔しているわけではないんです。でも、家賃が安いから生活費も大きく下がると思い込んでいました」
地方移住では、住居費を抑えられる一方、地域によっては車の所有が生活の前提になります。移住後の家計を見積もる際は、家賃だけでなく、交通費や車の維持費、購入・買い替え費用まで含めて比較することが大切です。
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