なぜ「副首都」が必要なのか?
副首都法とは、東京に集中している国家・社会機能を分散させ、大規模災害などが起きた場合にも、国の機能を継続できる体制を整えるための法律です。正式名称は「国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律」です。
政治や行政、経済などの重要な機能が東京に集中していることから、首都直下地震などの大規模災害が発生すれば、東京の被害が日本全体の社会・経済活動に波及するおそれがあります。
そこで副首都法では、東京以外の地域に、東京の機能を補完・代替する拠点を整備することが狙いだとしています。平時から必要な機能や基盤を整えておくことで、東京が大きな被害を受けた場合にも、国の機能を維持できるようにする考え方です。
ここでいう「副首都」は、東京に代わる新たな首都をつくるという意味で位置づけていません。東京への機能集中によるリスクを抑え、いざというときに国や社会の重要な機能を継続できるようにするための拠点です。
副首都にはどんな要件がある?
政府が示した政令案では、東京圏との同時被災を避ける観点から、首都直下地震の緊急対策区域と富士山の火山災害警戒地域のいずれにも含まれないことが要件とされています。
さらに、全国総人口の1.2%以上に相当する人口を持つ政令指定都市が道府県内にあること、国内総生産(GDP)に占める道府県の総生産の割合が2.1%以上であること、国の出先機関が14以上立地していること(全国28種類の半数以上)なども要件となっています。
このほか、特別区の設置、または道府県と政令指定都市との連携協約の締結・推進体制の構築のいずれかを満たすことも求められます。
誰が副首都を指定する?
副首都の指定にあたっては、道府県が議会の議決を経て政府に申請します。そのうえで政府が要件への適合を審査し、内閣総理大臣が指定する仕組みとなっています。
副首都は1か所に限定されておらず、複数の道府県が指定される可能性があります。副首都法は、災害時の「東京のバックアップ」と、平時の「東京一極集中の是正」という2つの側面から、国の機能を分散させるための法律といえます。
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