減税分を埋めるために講じられた措置
当時の報道によると、立法側は、連結納税制度の導入が見込まれる法人グループにアンケートを実施し、この制度を選択するかどうかを問い合わせたとされています。その結果を受けて、2002年度税制改正大綱が作成されています。
減税の推計額は平年度ベースで7,980億円でした。その財源として、連結付加税1,030億円、連結子会社の欠損金持込制限480億円、加入子法人等の適用時期の特例2,110億円、受取配当益金不算入の見直し820億円、退職給与引当金制度の廃止3,240億円、旧特別修繕引当金制度の廃止110億円が挙げられています。これらを合計すると7,790億円となり、財源不足は190億円でした。
減税額自体が推計値であることを考えると、ほぼ減税分の財源を調達できたということでしょう。
減税する法人と増税となる法人が生まれた
連結納税制度を導入して減税となった法人がある一方、税制改正の結果として増税となった法人も出てきました。また、大手電機メーカーのグループが率先して連結納税制度を導入し、実践によって得たノウハウを売り出して利益を得たという話もあります。
今回の食料品の消費税減税は、赤字国債を発行しないという方針を明確にしているだけに、財源確保という点では退路が限られています。財政当局がどのように財源の辻褄を合わせるのか、お手並み拝見といったところです。
矢内 一好
国際課税研究所
首席研究員
【注目のセミナー情報】
【資産防衛】10月14日(水)オンライン開催
約30年ぶりの世界的金利変動が生み出した
新たな「お宝保険」の全貌
【実物資産投資】10月24日(土)オンライン開催
「日本刀投資」は他の実物資産と何が違う?
希少性・鑑定・保存状態…「価値」を見極め方を解説
【関連記事】
■月20万円もらえるはずが…45歳・サラリーマン「ねんきん定期便」に抱いた違和感。「年金ルール」知らずにそのまま20年…65歳で受け取ることになる年金額に唖然「何かの間違いでは?」
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

