【9月消費者マインドアンケート調査】
「物価が上がる」との見方、やや弱まったか…9月の物価上昇判断DI、85.3に低下、「暮らし向き判断DI」も2カ月連続低下

景気の予告信号灯としての身近なデータ(2026年9月24日)

【9月消費者マインドアンケート調査】 「物価が上がる」との見方、やや弱まったか…9月の物価上昇判断DI、85.3に低下、「暮らし向き判断DI」も2カ月連続低下
(※画像はイメージです/PIXTA)

9月の消費者マインドアンケート調査では、1年後の物価上昇判断DIが85.3と、2月以来の低水準に低下しました。暮らし向き判断DIも2カ月連続で低下。消費者心理の変化と物価動向について、エコノミストの宅森昭吉氏が解説します。

ガソリン価格は「170円/L」で安定推移も、先行き前年比は+10%近くに上昇

ガソリン価格は、補助金により全国平均で概ね170円/Lに抑えられていて、安定的に推移している。当面この水準が続くものの、25年12月半ばから26年3月初の実績は150円/L台なので、現在マイナスの前年比は170円/Lの安定推移が続くだけなら、間もなく、反動が出て大幅に上昇する局面がある見込み(図表6・7の赤線は170円/Lの安定推移の試算値)です。

 

(出所)資源エネルギー庁
[図表6]2024年11月~2026年9月(2027年3月まで試算・赤線)レギュラーガソリン価格 (出所)資源エネルギー庁

 

(出所)資源エネルギー庁
[図表7]2024年11月~2026年9月(2027年3月まで試算・赤線)レギュラーガソリン前年比 (出所)資源エネルギー庁

06年からデータがある全国消費者物価指数の「ポリ袋」、前年同月比+23.7%と史上最高の伸び率に

8月の全国消費者物価指数で家事用消耗品が前年同月比+10.1%と31カ月ぶりに2ケタ上昇になりました。なかでも06年からデータがあるポリ袋が前年同月比+23.7%と史上最高の伸び率になりました。春にナフサ不足が報じられる中で、ポリ袋への不必要な買い溜め需要が出てしまったことも、価格上昇の要因になったと思われます。中東情勢の影響で、今後も注視が必要です。

 

(出所)総務省
[図表8]全国消費者物価指数:家事消耗品、ポリ袋 前年同月比推移 (出所)総務省

スーパーでのコメ価格、2週連続で5キロの平均価格が3,000円を下回る

物価の最近での下落要因になっているのは、コメです。スーパーでのコメ5キロの平均価格は、25年12月29日~26年1月4日には4,416円の最高値をつけました。その後26年3月9日~15日の週で3,980円と28週ぶりに4,000円を下回りました。そして下落基調が続き、9月7日~13日の週では5キロの平均価格が、前週より32円安い2,971円になりました。3,000円を下回るのは、24年9月2日~8日以来、約2年ぶりでした。

 

9月25日17時に公表された、その1週間後の9月14日~20日の週では5キロの平均価格が、前週より37円安い2,934円になりました。2週連続で2,900円台です。

 

コメは、在庫水準の高さなどを背景に下落基調が続いています。米穀安定供給確保支援機構の8月分「米取引関係者の判断に関する調査」では、今後3カ月の見通し判断DIは18と低い水準で、コメ価格は下がるとの見方が優勢となっています。一方、農林水産省は9月18日に、25年に放出した政府備蓄米の21万トン分の買い戻しの手続きを行い、契約が成立しました。買い戻しは価格の下支え要因になる可能性があります。

 

(出所)農水省
[図表9]スーパーでのコメの全平均販売価格(全POSデータ)2025年~2026年 (出所)農水省

 

スーパーでのコメ価格の平均価格の前年同週比は、26年3月2日~8日の週で▲1.6%と前年比マイナスになりましたが、その後、9月14日~20日の週の▲30.9%まで29週連続でマイナスになっています。

 

(出所)農水省データから試算
[図表10]2026年のコメ価格:前年同週比(%) (出所)農水省データから試算

9月のESPフォーキャスト調査、消費者物価(生鮮食品除く総合)前年同月比の予測総平均は、今後2027年1~3月期の+3.08%まで高まり、その後、27年4月の消費税減税開始に伴い大きく低下する見通し

9月ESPフォーキャスト調査で、消費者物価上昇率(生鮮食品除く総合)の予測総平均は、26年度+2.25%、27年度+1.31%、28年度+1.91%になりました。特別調査で「飲食料品に係る消費税率の引き下げ」による消費者物価(生鮮食品除く総合)上昇率の押し下げ効果を尋ねています。飲食料品減税がなかった場合と比べた押し下げ効果は、27年度は総平均で1.07%、高位8機関平均が1.61%、低位8機関平均が0.38%となりました。

 

26年7~9月期の消費者物価(CPI)上昇率(生鮮食品除く総合、前年比)の予測総平均は+1.89%。その後、27年1~3月期の+3.08%まで伸びは高まりますが、27年度に入ると、27年4月の消費税減税開始に伴い大きく低下し、+2%を下回る見込みです。

 

(注)黄色のセルは最初の実績値 (出所)日本経済研究センター
[図表11]消費者物価指数(生鮮食品除く総合)(前年同期比%) (注)黄色のセルは最初の実績値
(出所)日本経済研究センター

 

 

※なお、本投稿は情報提供を目的としており、金融取引などを提案するものではありません。

 

 

宅森 昭吉(景気探検家・エコノミスト)

三井銀行で東京支店勤務後エコノミスト業務。さくら証券発足時にチーフエコノミスト。さくら投信投資顧問、三井住友アセットマネジメント、三井住友DSアセットマネジメントでもチーフエコノミスト。23年4月からフリー。景気探検家として活動。現在、ESPフォーキャスト調査委員会委員等。

 

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