(※写真はイメージです/PIXTA)

子どもや孫のために、できるだけ多くのお金を残しておきたい。そう考えて、日々の生活を切り詰める親は少なくありません。しかし、親にとっては家族を思っての節約でも、子どもは「そんなことまでしなくていい」と負担に感じることも。

「お金を残す親」と「使ってほしい子」で食い違う理由

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」(2023年)によると、金融資産を保有する世帯が、その目的として最も多く挙げたのは「老後の生活資金」で67.4%。一方、「特に目的はないが、金融資産を保有していれば安心」と答えた人も15.1%いました。「遺産として子孫に残してやりたい」という回答も7.6%あります。

 

お金を貯める理由は必ずしも「将来、何かに使うため」だけではないことが読み取れます。栄介さんにとっても、使わずに置いておくこと、子孫に残してあげることが、本人にとっての安心や幸せなのかもしれません。

 

ただ、「お前たちに残すためだ」と繰り返し言われれば、子どもにとって「自分たちのために親が我慢した」という罪悪感に変わる可能性があります。

 

「父が貯めたお金を、僕がどうこう言うことじゃないのかもしれません。でも、せっかくお金があるのなら、残すことだけじゃなくて、自分の人生にも使ってほしい。愛情じゃなくて押しつけになっていることに気づいてほしいんです」

 

そう話す智則さん。

 

親も子も悪くない、お互いの思いがすれ違っているだけなのでしょう。それでも、「残すこと」が自己満足で終わっていないか、負担になってしまっていないか――。親が自分のためにお金を使うことが、結果として子どもへの愛情になる。そんな視点を持つことも大切なのかもしれません。

 

 

 

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