レイカーズ、125億ドル売却で何が起きている?背景に巨額融資をめぐる米当局の調査?【国際税理士が解説】

レイカーズ、125億ドル売却で何が起きている?背景に巨額融資をめぐる米当局の調査?【国際税理士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

全米プロバスケットボールチームのロサンゼルス・レイカーズが125億ドル(約2兆円)で売却されることになりました。日本のプロ野球12球団をすべて買ってもお釣りがくるほどの金額です。しかも、オーナーであるマーク・ウォルター氏がレイカーズの支配権を取得したのは2025年10月。わずか1年足らずで、球団の評価額は100億ドルから125億ドルへと膨らみました。なぜ、これほど短期間で売却されるのでしょうか。背景には、ウォルター氏が支配する保険会社から、ウォルター氏と関係の深い企業などへの巨額の融資をめぐる、米司法省や証券取引委員会(SEC)の調査があるとみられています。一方、レイカーズでは約半世紀にわたって球団を支えてきたバス家の内部でも対立が表面化しています。2兆円の売却劇を、スポーツビジネスだけでなく、金融と税金の視点から見ていきます。

レイカーズ売却との関係は?

そうなると、当然ながら一つの疑問が生まれます。「今回のレイカーズ売却は、米当局による調査と関係しているのではないか」

 

実際、米メディアではそのタイミングを疑問視する報道が相次いでいます。レイカーズを取得してからわずか1年ほどで売却するという異例の動きと、ウォルター氏の金融事業をめぐる調査が重なったからです。

 

ただし、ここは慎重に見る必要があります。現時点で、レイカーズ売却が当局の調査への対応として行われたと確定したわけではありません。ウォルター氏側も、レイカーズの売却を含む一連の報道について、資産を投げ売りするような「ファイアセール」ではないとの立場を示しています。

 

むしろ、125億ドルという価格で売却することができるのであれば、極めて高い評価額で資産を現金化できる取引でもあります。したがって、「調査があるからレイカーズを売った」と断定することはできません。

バス家にも新たな火種

さらに今回の売却を複雑にしているのが、バス家です。2025年の取引後も、バス家はレイカーズの少数持分を保有していました。

 

そして今回、その残る17.8%についても、新しいオーナー側へ売却することになりました。

 

ところが、この売却をめぐってバス家の内部で対立が表面化しています。レイカーズのガバナーを務めてきたジーニー・バス氏は、兄弟たちによる持分売却に異議を唱えています。

 

ジーニー氏は、売却について十分な協議を受けていないとして、法的手続きにも動き出しました。一方、ほかの兄弟たちは売却を支持しています。つまり、ジェリー・バス氏が残したレイカーズという巨大資産をめぐり、バス家のなかでも意見が割れているのです。

 

1979年にジェリー・バス氏が6750万ドルで購入してから約半世紀。その間、レイカーズはバス家の象徴ともいえる存在でした。そのレイカーズが、いよいよバス家の手から完全に離れる可能性が出てきたわけです。

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